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  1. 神戸市議会 2013-02-05
    開催日:2013-02-05 平成25年文教こども委員会 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時1分開会) ◯委員長(森下やす子) 皆様,おはようございます。ただいまから文教こども委員会を開会いたします。  本日は,本委員会所管分の報告聴取のため,お集まりいただいた次第であります。  なお,本日の協議事項についてでございますが,追加協議事項を委員の皆様にお配りいたしておりますので,念のため申し上げておきます。  最初に,お手元の協議事項のとおり,本日は市民参画推進局及びこども家庭局の審査は予定いたしておりませんので,ご了承願います。 (教育委員会) 2 ◯委員長(森下やす子) それでは,これより教育委員会の審査を行います。  報告事項2件について,当局の報告を求めます。  森本教育委員長,どうぞ。 3 ◯森本教育委員会委員長 おはようございます。このたび教育委員長を拝命いたしました森本でございます。どうぞよろしくお願いします。  委員長に就任ということで,初めての文教こども委員会の方に出席をさせていただきました。一言ごあいさつを申し上げたいと思っております。  去る12月,市会の先生方の承認をいただきまして,矢田市長の方から特別職務の選任式ということで辞令をいただきました。そのときには,市会の議長さん,それから副議長さんの方も同席をされて,いろいろお話もさせていただきましたけども,気持ちの上では気持ちを引き締めて自分の仕事をやっていきたいなと,そんなふうな気持ちでおります。  今まで神戸の教育は,人によって人になるということで進めてきました。この人というのは,子供たちだけを指しているわけではなくって,これは我々僕も教員だったんですけども,教員も全体含めて人になっていくということで進めております。今後もこの柱となる教育理念のもと,神戸市の教育振興基本計画に基づいて,子供たちの基礎・基本の力の育成,それから,人としての土台づくりを進めていきたいと,そんなふうに思っています。  ただ,今,社会情勢を見ますと,刻々と変化をしております。毎日のように報道されますいじめの問題,あるいは体罰の問題,それから教育の再生ということで,新たな議論も起こっています。こういった社会問題や教育の課題に直面をしており,これらの課題に対して正面から向き合い,しっかりと対応していかなければならないと,そんなふうに考えています。  それから,現在,神戸市の振興基本計画の方が進んでますけども,5年間を過ぎると,今度,平成26年度からは次の5年間ということで進めていく必要があります。その中で社会情勢の変化あるいは神戸の教育を取り巻くさまざまな課題を踏まえてしっかりと議論をして進めていきたいと,そんなふうに思っています。  私も教育委員の1名となりましたので,それぞれの教育委員の方々ともお話をしながら,それぞれの良心やあるいは見識に従いまして,これからの神戸を担っていく子供たちをどんなふうに育てていくのか,真剣に議論をし,活動していきたいと,そんなふうに思っています。  ただ,これからも市会の先生方にはご指導,ご鞭撻を賜りながら,よりよい教育行政を進めていきたいと,そんなふうに考えています。どうぞよろしくお願いいたします。 4 ◯委員長(森下やす子) それでは,教育長,着席されたままで結構です。 5 ◯永井教育長 それでは,お手元の協議事項にございますように,報告2件につきまして,一括してご説明申し上げます。
     まず,報告,神戸市立中学校の昼食のあり方検討会(第5回)開催概要につきまして,ご説明を申し上げます。  お手元にございます文教こども委員会資料をごらんください。  去る1月29日に第5回検討会を開催いたしましたので,その概要をご報告いたします。  1.概要をごらんください。  今回は,ゲストスピーカーとして関西大学の林教授をお招きし,学校給食を検討する視点の1つとして,財政学の観点からその考え方についてご意見をいただきました。  また,(2)から(4)の各議題に関しまして,資料に基づき事務局より説明を行い,検討会においてご議論いただきました。  それでは,各項目について,お手元の資料に沿いまして,主なものをご説明をいたします。  まず,(2)の学校給食の目的でございますが,お手元の検討会資料1-1及び1-2をごらんください。  前回の検討会で食育だけではなく多方面から考えると,給食というものが望ましいのではないかという意見がございました。そこで,給食を実施する場合の目的について,教育に加えまして健康増進,経済的困窮対策,子育て・子育ち支援,男女共同参画の5つの側面にまとめて資料1-1でお示しし,検討会でご議論いただきました。資料1-2は,給食の各側面のうち,経済的困窮対策,子育て・子育ち支援,男女共同参画に関しまして関連するデータをお示ししております。  続きまして,(3)の神戸市立中学校の昼食のあり方検討会,これまでの意見のまとめでございます。検討会資料2をごらんください。  本資料は,これまで4回にわたる検討会の各委員の意見について,取りまとめたものでございます。それでは,簡単でございますが,ご説明申し上げます。  まず,1ページをごらんください。  第1章,食をめぐる現状と課題でございます。こちらは,主に第1回・第2回の検討会でご議論いただいた内容をまとめております。  1.課題と背景,3ページに参りまして,2.神戸市中学生の実態と課題,5ページに参りまして,3.食育について,それぞれいただいたご意見をまとめています。  7ページをお開きください。  第2章でございますが,第2回検討会でご議論いただきました家庭弁当と弁当販売制度について,現状と課題,検討会での意見などについて9ページにかけてまとめております。  10ページをお開きください。  第3章,中学校給食についてでございます。こちらは,主に第3回・第4回の検討会でご議論いただいた内容をまとめております。  1.学校給食の意義について,12ページに参りまして,2.学校給食の実施方式について,16ページに参りまして,3.学校給食の提供対象及び4.検討会での意見についてそれぞれまとめております。  21ページお開きください。  第4章,中学校の望ましい昼食に対する意見のまとめでございます。  まず,1でこれまでの昼食についてでございますが,家庭弁当は一定の意義が認められるものの,栄養バランスなどに限界があり,各家庭によって教育力や食に関する知識等に格差が見られる現状では,課題としてとらえるべきとしております。  次に,2.学校給食の実施についてです。学校給食は,教育の一環として実施することが望ましいとされているところであり,近年では子供たちの食事の栄養バランス面で不安を生じつつあることや,子供の貧困率の上昇といった社会状況をかんがみると,学校給食の健康増進や経済的困窮対策の意義についても十分に見直されるべきであると考えられます。  また,共働き世帯やひとり親世帯の増加により,保護者においても多忙感が増す中で,学校給食による負担軽減を望む声は強くなっております。さらに,将来的な労働力不足に対応するため,女性が積極的に社会に参画していく必要があり,このような側面を後押しするための学校給食も一定の効果が認められると考えられます。  以上のように,今日,学校給食は従来からの教育的側面に加えまして健康増進や経済的困窮対策,子育て・子育ち支援,男女共同参画など,さまざまな意義や重要性が認められることから,検討会において学校給食を導入することが望ましいという結論でおおむね意見の一致を見たところでございます。  次に,22ページ,3.実施方式等についてでございます。  まず,全員喫食か選択制かについてですが,これまでの家庭弁当を基本とした指導や家庭における教育の重要性が認識されている昨今,家庭弁当の意義も十分に認められるところです。また,一昨年のアンケート結果によると,家庭弁当を望む保護者が3割,生徒自身も5割が希望しております。これらのことから,食育の観点からは全員喫食が望ましいのですが,家庭弁当の意義や保護者・生徒の希望も踏まえて選択性の余地も否定できないものと考えられます。  次に,実施方式についてでございますが,自校調理方式と親子方式については,神戸市の小・中学校の状況をかんがみると,実現が非常に困難であること,また,経費面などを考慮しますと,対象からは外すことが現実的ではないかと考えられます。残るのは,センター方式デリバリー食缶方式デリバリー弁当箱方式でございますが,委員からは温かい給食の提供を望む意見が多くある一方で,食缶の場合は学校生活に影響があることが懸念材料として掲げられました。これらの課題はすべて解決できるものではございませんが,検討会としては神戸市の財政状況と経費面,また実施時期につきましても市民からは早期実施の要望が強く,82校一斉の導入は難しいが,できるだけ短い導入期間で実施できる方式が望ましいと考えられます。  以上で資料2の説明を終わります。  続きまして,検討会資料3をごらんください。  今後のスケジュール(案)でございます。  次回の第6回は,最終回として3月の開催を予定しております。第6回は,今回の意見の取りまとめをベースに,各検討会の最終意見を取りまとめていただきたいと考えております。  最後に,今回の検討会でゲストスピーカーからいただいたご意見,また各委員よりいただいたご意見でございますが,本日配付いたしました資料,神戸市立中学校の昼食のあり方検討会における主な意見についてをごらんください。  現在,正式な議事概要は作成中でございますが,当日の主な意見を取りまとめております。  まず,ゲストスピーカーの意見でございますが,特に財政学から給食をどのようにとらえていくのかに関しまして,上から6つ目の丸でございますが,給食は,かつては社会全体の所得が低く,子供の栄養摂取が必要だと社会が判断した準公共財として提供されております。また,所得の再分配という一面もございます。財政は出るをはかりて入るを制すで,必要なサービスに対してどこまで負担できるのかということで,給食もお金の話とどこまで社会が見るのかという話につながる。地域の子供たちのためにお金を出すというのは当然だが,その中で給食はどう位置づけるのか整理をする必要がある。以上のような意見でございました。  なお,この後の検討会委員との意見交換につきましては,本資料の1ページ目から2ページ目にかけて記載しております。  次に,2ページ目でございます。  給食の目的についての各委員の意見でございますが,正しい食生活,将来を見据えた食生活,季節感がある食事を小さいころから体感するという意味で給食を考えた方がいい。家族で過ごす時間が少なくなっており,朝食を一緒にとる時間の貴重さも挙げられる。教育や健康増進の側面では全員喫食だが,経済的困窮対策,子育て・子育ち支援,男女共同参画という側面では,選択制もあり得る。学校での食育の一環としてとらえたら,全員喫食が望ましく,方式は問わないが食缶方式で温かいものをと考えてきたが,ここに来て子供たち自身がどういう昼食を望んでおり,どういう昼食をとれる環境を整えていったらいいのかを考えないといけないと思っている。お弁当は子供と保護者が直接ではないが,弁当を通して学校に対して関心を持っていただける一番強い1つのファクターである。家庭弁当は神戸の中学生の文化を担ってきており,一定の評価をしてもいいのではないだろうか。市民は義務教育なのだから,中学も給食があるのは当然だと思っている。給食についても小学校と同様に全員喫食が給食と考えている方が多い。行政と市民でとらえ方が少し違うと思うので,そのあたりの配慮もしてほしいといった意見がございました。  また,松原会長より,給食の必要性が明らかに出てきているというのが,今のところ,皆さんとの共通の到達点ではないかといった発言がありました。  次に,意見のまとめについての各委員の意見でございますが,学校は慎重に準備を重ねながら,新しい制度の導入を図っており,仮に給食を導入するにしても,できるだけ今の学校のライフスタイル,子供たちの生活のスタイルを変えない形が望ましい。子供たちにとって給食も大切だが,空調やトイレなど,それ以外の側面も含めて子供たちにとって今何が大事なのかを考えてほしい。子供の希望や将来も含めて,よりよいためになる,体の向上等を考えて,議論・決着をつけていければいいと考えておる。もし給食であれば全員が同じ温かいものを食べてほしいと思うが,いろんな問題の中で3割の方が弁当を希望しているというのであれば,できる方式をなるべく早い時期に導入すればよい。神戸ならではのよい食材を使った安全で安心して食べられるものをどういう方式であれば実現できるのか,まだまだ議論の余地もある。温かいものを温かくというのは重要,食缶だから温かいかということでもなく,今回いろいろ見ておいしいものをおいしくいただける状況というのは違っていると思った。生徒がお昼の時間を皆で楽しく食べられるということを実現することは非常に重要な食育である。もしデリバリーの弁当にするのであれば,子供たちがどんなお弁当を食べたいのかアンケートをとって,業者任せではなく,神戸市主導の弁当という形で取り組んでほしい。市の栄養士が伝統食や行事食,その説明などもしていただきたい。経費はかかるが弁当箱の工夫,子供たちが喜ぶような工夫も必要と思うといったご意見がございました。  最後に,松原会長からまとめとして発言がございました。意見の取りまとめ資料について,基本的には内容に関して具体的な反対の意見はなく,これを基本に取りまとめていくということで,皆さん合意していただけると思う。給食を実施するということだと,早期の実施,できるだけ全校一斉の実施,時間的な即効性が大事である。学校現場はいろんな影響を受けることになるが,その際には生徒・父母・先生方への緻密な対応やコミュニケーションが必要である。行政が税金を使う事業であり,業者任せではなく,栄養士が発言権を持って市が主導する形で実施していただきたい。委員に共通しているのは,子供の最大の利益のために何ができるのかということを配慮しながら,この方向性をより進めていこうということだと思う。以上のようなご発言がございました。  主な意見に関しましての説明は以上でございます。  なお,正式な議事概要につきましては,後日,完成次第,各委員に配付をさせていただきます。  以上,報告,神戸市立中学校の昼食のあり方検討会(第5回)開催概要につきましてご説明をいたしました。  続きまして,神戸市立工業高等専門学校のあり方の検討に関する報告書概要につきまして,お手元の文教こども委員会資料に基づいてご説明をいたします。  検討会につきましては,昨年7月から開催され,去る1月29日の第4回検討会において報告書がまとまりました。  まず,「はじめに」でございますが,神戸市立工業高等専門学校は,昭和38年に創設され,ことしで50周年を迎えるわけでございます。近年,少子化の急激な進行など,神戸高専を取り巻く状況は大きく変化していることから,神戸高専が将来にわたって持続可能で魅力ある学校運営を行っていくために必要な方策について,神戸高専のあり方検討会を設け,専門的な見地や市民の立場から検討してまいりました。  次に,II神戸高専を取り巻く状況でございますが,少子化の進行に伴い,神戸市立小・中学校の児童・生徒数も減少しており,神戸市立高等学校においても,昭和63年度に210クラスあったものが,平成23年度には138クラスとなっております。また,神戸市行財政改善2015では,学校の再編について,さらなる選択と集中などを行い,効果的・効率的な行政経営を目指すことが求められております。  次に,III神戸高専の現状でございますが,入学志願者が緩やかな減少傾向にあること,卒業生の進路については就職内定率は100%を維持しているものの,最近は第1志望の企業への就職がやや難しくなってきていること,進学する割合が約4割であること,2ページに参りまして,歳出構造が人件費に大きく偏っておりまして,実験実習費や研究振興費が十分に確保できない状況になっていること,抜本的な施設改修や設備更新が必要になってきていることなどが記載されております。  次に,IV他の高専における取り組みの状況でございますが,全国で51校ある国立高専,東京都立と大阪府立の高専の取り組みとして,入学定員の変更,コース制の導入,地域・産業界との連携,グローバル化への対応などが紹介されております。  以上のような状況を踏まえまして検討いただいた結果,次のV神戸高専における取り組みについて,まず,1.入学定員の見直しでございますが,神戸市の年少人口は今後減少が続くと予測され,入学定員を決めるに当たって考慮すべき要素は年少人口だけではないが,中学生数の減少にあわせて高校は入学定員を見直してきておりまして,神戸高専においても計画的に入学定員を見直すとともに,学習環境の充実を図る必要があるとしております。見直しの際には,全校の高専並みの規模とすることが妥当ではないかと考えております。  3ページをごらんください。  2の市内中学生を優先する仕組みの導入でございますが,市内在住の中学生の合格者の割合が50%を下回った年度もございまして,市内枠を設けるなど市内在住の中学生を優先する仕組みを取り入れるべきとしております。市内枠を設ける場合には,現在の状況を少し上回る60%とするのが妥当な数字としております。  次に,3.学科の見直しでございますが,科学技術の高度化・複雑化に伴い,時代に即応した学科の大くくり化や,コース制の導入なども検討すべきとしております。  次に,4.将来にわたって持続可能な学校運営でございますが,外部資金の調達に努力するとともに,入学定員の見直しに応じた人件費総額の圧縮によって財源を生み出し,学生の実験実習費や部活動費などの増額を図り,グローバル化などへの対応など,新たな取り組みのための費用に充てるべきだと考えております。  また,物づくり・まちづくりの現場の人材を活用して教育力の向上を図ること,教室や実習・実験室などの学習環境の改善を図ることとしております。  次に,5.魅力ある学校運営でございますが,神戸高専のPR,特に中学校へのPRに力を入れること,学生への支援の充実を考えていくこと,海外の高等教育機関との連携や交流,学生の海外インターンシップなどによるグローバル化への対応の取り組みを行うこと,4ページに参りまして,地域との連携を深め,小・中学校と連携して子供たちの理科離れ,物づくり離れの解消に取り組むことや中小企業で働く技術者の学び直しニーズにこたえること,実践と実務を重視する大学とは異なった高専の特質を明確に打ち出し,専攻科を充実・強化すること,女性技術者をふやすために取り組むなどが必要であるとしております。  最後に,VIのまとめでございますが,速やかな課題解決のために早急に行動を起こすこと,外部者も参加する評価・検討の場を設置することが要望されております。  この報告を受けまして,教育委員会会議におきまして議会のご議論を踏まえた上で検討し,基本計画を決定した後に神戸高専において具体的な取り組みを策定していく予定でございます。  取り組みの実施時期といたしましては,予算措置を伴わないものにつきましては,できるだけ早期に,予算措置を伴うものにつきましては,平成26年度から入学定員や学科内容の見直しを行う場合は,十分な周知期間をとるために平成27年度からと考えております。  以上,報告,神戸市立工業高等専門学校のあり方の検討に関する報告書概要につきまして,ご説明をいたしました。  以上,教育委員会所管の報告2件につきまして,一括してご説明を申し上げました。何とぞよろしくお願い申し上げます。 6 ◯委員長(森下やす子) 当局の報告は終わりました。  これより質疑を行います。  報告事項,神戸市立中学校の昼食のあり方検討会(第5回)開催概要について,ご質疑はございませんか。 7 ◯委員(守屋隆司) 最初にちょっと確認をさせてもらいたいんですけども,仮に中学校給食が実施されたと──方式は別としてですね,年に何回ぐらい食事されるんですか。 8 ◯井川教育委員会事務局担当局長 中学校の場合は約170回ぐらいになる予定でございます。 9 ◯委員(守屋隆司) この報告を見てますと,結局,家庭弁当ですね,栄養の偏りがあったりと,結局簡単に言うと,子供の成長にとって余りプラスじゃないというようなことを少し感じるんですが──読むとですよ。それと,もう1つ,男女共同参画という概念が今回加味されてるようですけども,中学校給食も実施している都市は結構多いわけですね。この男女共同参画って,この部分の文章を読むと,神戸市の女性が社会進出をしていないのはこの弁当のせいなんですか。その客観的な数字を教えてもらいたいと思います。 10 ◯井川教育委員会事務局担当局長 神戸市の女性が社会進出が低いのは弁当のせいというわけではございませんが,それは社会進出を支援する,その一助になるのではないかということで,そこに書かせております。客観的な数字というのは──済みません,答えさせますので。 11 ◯住本教育委員会事務局指導部健康教育課長 失礼いたします。女性の労働力率の比率を全国と比べてみますと,全国では49.6%ということになってございますけども,神戸市の数値はそれが46.1ということで,若干少ない数字になっております。  以上でございます。 12 ◯委員(守屋隆司) いやいや,全国平均じゃなくて,中学校給食をされてる1つの都市と比較して,してない神戸市とはどうだとしないとわからないですよね。そういうのをされてるのかどうかがもう1点と,それと,中学校給食をすると,親と子供の会話の時間がふえてというふうな文章もあったんですけども,今お弁当をつくるんで会話がないんですか。そういうふうに何かアンケートに出ているんでしょうか,それも教えてもらいたいと思います。 13 ◯井川教育委員会事務局担当局長 1点目の中学校給食を実施している都市の中での男女の比較という数字は申しわけございませんが,持ち合わせておりません。  2点目の親子の会話というのは,いわゆる弁当をつくるのに非常に時間的にかかる,あるいは朝練などでなかなか時間が合わないといった,そういう部分で,実はそれが弁当をつくる時間がなくなるということによって会話が──その分が会話の時間にとれると,そういう意味と私は理解しております。 14 ◯委員(守屋隆司) ちょっとおかしいでしょう。お母様がですよ──お父さんがつくる場合ももちろんあるでしょうけども,お弁当をつくられる時間帯ですよ。時間帯と子供さんが起きて用意する時間帯が一緒なんですか。それじゃあお弁当つくるのに間に合わないじゃんですか,もしかして。  それと,もう1点,これ何かごっついイメージだけで書いているんじゃないかと思うんですね。本当にちゃんとそこら辺は調査されてるのかなあと。これは中学校給食を導入することに反対してるんじゃないんですよ。しかし,この報告書が余りにも雑じゃないかなと。ほんまにこれ男女共同参画なんていうところ,これを1個項目をふやして,労働力──女性の社会進出が低いのがお弁当をつくってる時間,しかしお弁当をつくるのは何時につくるんです。そのあとパートとかに行けないんですか。そんなのちょっとおかしいように思うんですけども,これちょっと訂正すべきは訂正しなきゃいけないと思うんですが,そういうのはどうでしょうか。 15 ◯住本教育委員会事務局指導部健康教育課長 男女共同参画の視点といいますのは,委員の中からのご意見として出てきたものでございまして,特に先ほど申し上げましたように,神戸市の専業主婦率なり労働力率というものが全国と比べて差があるというような状況も踏まえまして,今後の社会の中で女性の活躍という視点から側面的に支援していく必要がある。その中で弁当も1つの役割を果たすのではないかと,そういった議論の中で出てきたものだというふうに理解しておりまして,委員のご意見でございます。 16 ◯委員(守屋隆司) 委員の意見がこんな大きな項目になるんですか。それはちょっとおかしいなあと思うんだけども。私ばかりしゃべってもあれですけども。今まで神戸市さんなり教育委員会は何て言ってたんですか,このお弁当に対して。親と子供を結ぶ大変大きなきずなだと。中学生が卒業するときには,本当に親に感謝すると,評価をしていたように今まで思うんだけども,これ逆転してますでしょう,今のこの報告の書き方。私は,学校給食をされても構わないと,それは社会も変わっているわけですからね。しかし,その理由づけにしては余りにも乱暴だなというふうに思うんですが,もう1度お答えいただきたいと思います。 17 ◯永井教育長 先生おっしゃる意味もよくわかりますが,まず,仕事を持っておられる女性の場合は,あるこういう話を聞いたんですけれども,次の日の仕事の段取りとか,そういったことを夜どうしても準備をしないといけないと。そういう時間帯をできたら子供が起きてる時間ですし,子供と一緒に過ごしたいんだけれども,なかなか時間が取れないと。朝早く起きるのは構わないんだけれども,早く起きてお弁当をつくる時間に仕事の準備ができれば,夜,子供と話ができる時間が取れるんだけどもというふうなことも聞いたことがあるんですけれども,やはり何も朝起きて,朝の時間帯だけを言ってるんじゃないんですけども,一日トータルの時間の中でやはり子供と接する時間とか,あるいは仕事の準備をする時間とか,そういったことを弁当をつくる時間がなければ,もう少し有効に使えるという,そういった意味だろうと私は理解しておるわけでございまして,男女共同参画を大上段に振りかぶるんではなくて,やはり働く女性にとっては給食があれば,弁当は愛情を持ってをつくるんですけれども,やはりその時間帯というのはほかにも活用できるという意味で働く女性にとってはありがたい時間になるという,そういう意味だろうというふうに思っております。  この男女共同参画という,そういう側面だけで弁当を否定しておるわけではございません。お弁当というのは,本当に親と子供の心の通じ合いといいますか,そういった面で本当に大事なものであるというふうに思っておりますし,何も愛情弁当を否定しておるわけではございませんけれども,双方のそういう意見があるんだろうということであろうというふうに思っておるわけでございます。  以上でございます。 18 ◯委員(守屋隆司) 今,教育長の方がやっぱり特に働く女性の方がそういう意見も,それは教育長が聞いたということですね。だったら,もうそこまで強い思いがあるんだったら,何でこんな検討会なんてつくったんですか,これ。もう行政の方がその方針に基づいてぱあんとやればよかったんじゃないですか。こんな回りくどいことをしなくてもですね──という感想を申し上げて終わります。 19 ◯委員長(森下やす子) 他にご質疑ございますか。 20 ◯委員(たけしげ栄二) 私は以前から申し上げておりますように,中学給食は実は反対であります。それは,やはり親が子の昼食をつくることは当然だと私は思っておりますから。しかし,あり方検討会の今意見を聞いていますと,その方向でなくて,給食をという方針に進んでおると思うんですね。これが本当に財政的にもつのかどうか。聞くところによると,小学校で給食が50億かかる。中学で20億。こんなことが本当に財政的に維持していけるのかどうか。もしこの給食を用いるならば,民間に全部お願いをして,民間委託ですべきではないか。そのときにいろんな問題点が出てくるかもしれない。しかし,それは教育委員会のある部署でチェックをしていけば,いろんな問題は解決するんだと思いますね。やっぱり親と子の関係,そして,この中学の給食については,もしやるとしたならば,民間委託で進めていくべきではないかと思いますが,いかがでしょうか。 21 ◯永井教育長 この報告書というのは給食をやるべきではないかという報告ではあるんですが,正式には市長の方が給食をやると──きょうの朝の朝刊にはもう出ておるんですが,市長が,正式には2月8日になると思いますが,記者会見の中で方向性を述べられるんだろうというふうに思っておりますけれども,その中で給食をやるという方向性は出るんですが,具体的にどういう実施方式で給食をやるのかということについては,まだはっきり決めておりません。ただ,決めておるといいますか,この報告書の中でもはっきり出ておるのは,自校調理方式なり親子調理方式,これについてはもう物理的に学校の敷地の中でそういった調理室を建てるというのはもう無理でございますので,これについては除外をしていきたいというふうに思っております。そうなると,センター方式かデリバリー方式になるわけでございますけれども,先生がおっしゃるように,この報告書の中でも書かれておるんですが,給食だけではなくて,やはり学校教育環境の整備ということの中で課題がかなりございまして,空調の問題もあれば,トイレの改修,それから構造部材の耐震化の問題もあります。特別支援学校の問題もございますし,そういった多くの課題を解決していかないといけないわけで,給食との優先順位といいますか,そういったことも同時に我々の方も解決していかないといけないわけでございますので,果たして給食にどれだけの財政的な教育委員会の財源が使えるのかというところも本当に慎重に将来展望を踏まえた上で検討していきたいというふうに思っております。  以前お渡しした資料の中でも,センター方式で40年間の事業計画で900億を超えるわけでございます。デリバリー方式で750億強でございます。これを見ても費用的な面でいえばデリバリー方式というのが一番少なくて済むわけでございますけれども,それでも760億という費用がかかるわけでございますし,年間で20億でございます,中学校の給食で。それだけの財源を市長が判断していただかないといけないわけでございます。こういったところについては,どういうふうに財源の確保をしていくのかということも含めまして,引き続いて方式とあわせて来年度,予算を取って調査をしていきたいというふうに考えておるところでございます。  以上でございます。 22 ◯委員(たけしげ栄二) 今の説明を聞いてますと,そうなんかなあという部分もありますけれど,これからの財源を考えますと,やっぱりもう自校方式のそういったこともできないというようなことだと思います。だとしたら,センターですか,ああいう,今でもどうかわからない,民間に貸して民間に全部委託して,そのものをやっぱり委員会がチェックしていく。そのことが財源を圧縮するんだということですね。まずやっぱり議会の我々が考えますことは,無理だと,予算を組むことができるかどうか。これが続けていけるかどうかということが大事であって,途中でこれお金がないからやめというのは,これできないわけです。その辺をもっと今この時期に中学校もそうだし,小学校も一遍考えを見直すべきではないかと思いますが,いかがでしょうか。 23 ◯井川教育委員会事務局担当局長 今,委員ご指摘のコストを削減していく努力をすべきだということにつきましてはそのとおりだと思います。中学校給食を実施するに当たって,どういう方式になるかは今後でございますが,その中でも当然民間の力いうんでしょうか,それを活用する,そういった方法をとっていくべきだと考えております。  以上でございます。 24 ◯委員(たけしげ栄二) ことし3月が最終になるんだろうと思いますが,私の意見はそういう意見でありますということをしっかり伝えて質問を終わります。 25 ◯委員長(森下やす子) 他にご質疑ございますか。 26 ◯委員(味口としゆき) 教育長が説明されたこの開催概要第5回の第4章のまとめは,3月が最終の取りまとめになってくるというスケジュールですから,まとめの案というふうな位置づけになるかと思うんですが,そのまとめの案の学校給食の実施については,検討会ではどういう結論になってますか,もう1度答えてください。 27 ◯井川教育委員会事務局担当局長 端的に申し上げまして実施するのが望ましいという形になっていると思います。 28 ◯委員(味口としゆき) こう書いてますね,検討会においては,学校給食を導入することが望ましいという結論でおおむねの意見の一致を見たと。つまり導入するということはまとめの案では明確にされているわけです。それで,これは先ほどの委員の説明もあったんですけども,やっぱり愛情弁当論から初め始まっとったわけですから,これはやっぱり市民の皆さんの世論や我々の運動の成果だと見ていいんじゃないかなと私も感じてます。  それで,ちょっとお聞きしたいのは,平成21年4月1日に学校給食実施基準の施行についてという文科省の通知があります。その本基準の概要というところの1つ目にはどういうふうに書かれてますか。 29 ◯住本教育委員会事務局指導部健康教育課長 実施基準の1条でございますけれども,学校給食法第3条第1項に規定します学校給食を言うということですが,これは実施する学校においては,当該学校に在籍するすべての児童・生徒に対し実施されるものとするというふうになっております。 30 ◯委員(味口としゆき) そのとおりなんですね。これね,全員喫食が原則だっていう通知だと思うんですね。それで,これ以前に井川局長が答弁されたと思うんですけど,これは努力すべきことなんだということが言われたことがあると思うんですが,よく見ますと,これちょっとそういうニュアンスではないなと私思っているんです。これ平成21年4月の施行で学校給食法の改正がありました。それで,以前から学校給食の実施基準はあったわけですね。それは,告示で定めてたと。それを平成21年の改正では,学校給食法に明確に規定しているわけですから,やっぱり私はこの基準というのは非常に重い規定だと受けとめなければならないというふうに思うんです。  ところが,検討会の先ほど述べましたまとめの案の3つ目のところには,全員喫食か選択制かというふうに書かれているんです。この全員喫食か選択制かというところを読ませてもらうと,主に2点考慮されているんですね。神戸市の現状です,1つは。もう1つはアンケートの結果です。これは考慮された結果が書かれてるんですが,文科省が示した肝心の学校給食実施基準で全員喫食が原則ですよということには触れられてませんよね。それで,お聞きしたいんですが,教育委員会では,こういう基準があるんですよということは,検討会にお示しになられたんでしょうか。 31 ◯永井教育長 当然,検討委員会の先生方はそういうことはご存じでございますので,こちらから指摘をしなくても当然認識されている内容でございます。
     以上でございます。 32 ◯委員(味口としゆき) ちょっとぞんざいな答弁だと思うんですね。わかってるだろうから,別に示してませんよと。それじゃいけないと思うんです。大事なとこだと思いますよ。文科省が基準を示しているわけですから,やれはやっぱりきちんと示して,この間の検討会でも再度説明する場所はあるわけですから,そういうことはやっぱりきちっと言うべきではないかと思うんです。  それで,全員喫食か選択制かというところのまとめの案のところには,こう書かれてるんですね。学校給食については食育の観点からは全員喫食が望ましいのですが,家庭弁当の意義や保護者・生徒の希望も踏まえて一律に実施するんじゃなくて,家庭弁当か学校給食かを家庭において自由に選択できる選択制の余地も否定できないと考えていると。その上で利用しやすいものとなるよう,できる限りの工夫をお願いしたいと。こういうことが大体結論として書かれているんです。  それで,先ほどから述べているように──でもね,文科省の基準では学校給食を実施するなら,全員喫食が原則ですよということが,これは明確に示されてるんですよ。それで,学校給食を導入するとしながら,検討会では全員喫食か選択制かということで迷っているんじゃないかなと私思うんです。これは検討会の今の到達ですから,それはそれで尊重する必要があると思うんですけども,この迷いというか,この結論部分ですね,全員喫食か選択制かということで迷っていることは,文科省の基準とはちょっと違うんですよということは,やっぱりその道のプロである教育委員会がもう1度はっきり示すべきだと思うんですが,いかがでしょうか。 33 ◯永井教育長 全員喫食,これはもう学校給食法においてはそういうふうに書かれておりますので,これが原則です。ただ,実際にデリバリー方式で実施しておる京都あるいは大阪,たくさんございまして,その辺,それじゃあ法律違反になるわけでございますので,それは文科省の方はどういうふうに考えておられるんですかというふうに問い合わせはしております。それについては,文科省の方は特に黙認をしておるということでございますので,法律に書かれておりますけれども,特にそれは問題があるというふうに理解は我々の方はしておりませんので,我々の方も確かに今先生がおっしゃったように,30%の父兄のご意見あるいは50%は子供たちも給食よりも家庭弁当の方がいいんだという意見もございます。こういったものでどういうふうに選択制という形にしていくのか,それとも全員喫食に原則はして,それで自体を選択していただくというふうな形にするのか,その辺はどちらの方がいいのか,これはまだ決めてございませんので,それも含めて今後検討していきたいというふうに考えております。  以上でございます。 34 ◯委員(味口としゆき) 今の教育長の答弁,私大事だと思いますよ。文科省も黙認しているいうことは,ええことやとはやっぱり思うてないわけです。だからやっぱり,それはほかの都市がそうなってるから,黙認しているからいうことで,低きに流れるということではやっぱりあかんと思うんです。やっぱり文科省の基準ということを神戸市では厳格に守りますよと,大事にしますよという姿勢がやっぱり教育委員会の側から必要だし,そういう立場でやっぱり検討会にもきちんと物は言っていただきたいと。これは要望しておきたいと思います。  それで,次いで,実施方式について,関連して少し伺いたいと思います。  これ今議論になっているところで,自校調理や親子方式については対象から外すと。これは大問題だと私も思いますんで,これはちょっと後でやりたいと。  最初にやりたいのは,センター方式・デリバリー食缶・デリバリー弁当箱なんですけど,先ほど述べました学校給食実施基準の施行についての通知の中で,4番のところで,学校給食の食事内容の充実等についてという項目があるんです。ここでは,3つのことが挙げられているんですが,それはどういう内容ですか,お答えください。 35 ◯住本教育委員会事務局指導部健康教育課長 済みません,今,手元にちょっと用意しておりません。不明でございます。 36 ◯委員(味口としゆき) 調べてますから言います。学校給食の食事内容の充実については,1つ目は魅力あるおいしい給食となるよう調理技術の向上に努めること。2番目は,食事は調理後できるだけ短時間に適温で提供すること。調理に当たっては衛生安全に十分に配慮すること。3つ目に,家庭における日常の食生活の指標になるように配慮すること。この3つが食事内容の充実については挙げられているわけです。  それで,私,大事だと思うのは,適温で提供するということが,この実施基準でやっぱり示されているんです。これは,検討委員の皆さんが視察も踏まえて出されたご意見と一致してきているんですね。例えば以前の検討会ですけど,ご飯など熱々という感じではなかったっていうね,これはデリバリーのとこを見た感想だと思います。それから,おかずは温かくないとかね,結局,自校調理以外では温かい給食の提供に限界があるということが検討会でも出されているわけですね。それで,まとめのこの案でも,委員からは給食として温かいものの提供といった食缶方式での提供を望む意見が多くありましたと。これは,いわゆる文科省のこの基準にも非常に合致してきてるというかね,検討会の言い方は僕はちょっと控え目だと思うけども,そういうふうになってきてると思うんです。  それで,私,こういうふうに考えますと,これも文科省の基準から考えると,デリバリー方式ではやっぱり温かい適温で提供するということには限界があるということは明瞭になってきていると思うんですが,その点はいかがお考えでしょうか。 37 ◯井川教育委員会事務局担当局長 デリバリー方式でありましても,いわゆる他都市の中で,例えば温かいレトルトを活用したおかずを活用するとか,そういったやり方をして工夫しているという点もございます。それと,ご飯の方はどちらかというと温かく食べれると,こういった状況にあるんではないかと考えております。  以上です。 38 ◯委員(味口としゆき) 局長の意見と検討会の意見,ちょっと違うということですね。検討会の委員から言われてるのは,やっぱりそこには限界があるという意見が出されているということは,よく踏まえなければならないと思うんです。  それで,さらにちょっと聞きたかったのは,デリバリー方式と全員喫食の関係についてどういうふうに教育委員会はとらえているかという問題について,ちょっとお聞きしたいと思うんです。  それで,先ほど挙げられてました京都とか姫路の喫食率ですね,これはそれぞれどういうふうになってますか。 39 ◯井川教育委員会事務局担当局長 デリバリー方式いうのは,どこでつくるかという問題であって,それを全員が食べるかどうかとは直接の関係はないと考えております。ただ,選択制という場合にはデリバリーがやりやすいという,そういう問題であるんじゃないかなと考えております。  あと,京都市の喫食率ですが,これにつきましては,大体30%前後──30から40というふうに伺っています。姫路市につきましては,これは平成16年開始で23年度で19.3%,このようにお聞きしております。 40 ◯委員(味口としゆき) デリバリーと選択制の問題についてはそういう面もあると思うんです。ただ,それね,ここでやっているのはデリバリーで選択制だというところがどういう結論になっているかというと,やっぱり全員喫食とは京都や姫路なんかもほど遠いというかね,姫路について言うたら10%台なんでしょう。だから,これは先ほどから言いますように,デリバリーで選択制なんかということになると,一方では,今度の検討会の結論の1つは給食を導入するということはもうはっきりしておるわけです。ただ,給食導入といってもデリバリーで選択制になると,これはもう名ばかりになるということは,ほかの都市もやっぱり示していると思うんですよ。だから,やっぱりそれはよく考える必要があるだろうなというふうに思います。  それで,もう少しお伺いをしたいと思うんですが,そのまとめの案の自校調理方式と親子方式については,こういうふうに書いているんですね。神戸市の小・中学校の状況をかんがみると,実現が非常に困難であると,こういうことを書いてますね。これについてちょっと伺いたいんですが,小・中学校の状況というのは,これは何を指しているんですか。 41 ◯井川教育委員会事務局担当局長 自校調理を実施するためには調理室を学校のどこかに設置するという必要性がございます。中学校の現場を見ますと,基本的に調理室をつくるだけの今のいわゆる施設──学校の校舎の1階に大体平均して4から5教室確保するということは無理な学校がほとんどであると。それと,あとは敷地内にそれなりの300平米ほどの給食室をつくるということになるわけですが,これにつきましても今の学校の運営状況の中では困難な学校が多いと,こういう事情でございます。  親子給食につきましては,基本的には小学校で今,学校給食を実施しておりますので,ここでつくって中学校に運ぶと,こういう方式になろうかと思いますが,この中でも小学校,特にいわゆるO-157以降の安全確保いうんでしょうか,そういった面から以前に比べて子供が減っているのでできるのではないかという,こういうご意見が多いんですが,いわゆる安全確保,衛生管理の徹底という面から,これ以上,いわゆる中学校の分をつくるだけの余裕がある学校がほとんどないという実情があると,こういうことを申し上げております。  以上です。 42 ◯委員(味口としゆき) 端的に言うと,教室とか敷地内にそういう場所を確保できないと。これは何でそういう結論に至ったんですか。 43 ◯井川教育委員会事務局担当局長 いわゆるどんな状況にあるかということで学校長にアンケートを実施しております。その中でそういった回答が出てきておるという状況でございます。 44 ◯委員(味口としゆき) これは中学校給食の検討に係る調査表の問題ですね。それで,私,この調査表に基づいて,きのう灘区の中学校をちょっと訪問しました。視察に行きました。それで,私,学校長の方や教頭先生からもお話聞いて,結論から言えば,空き教室がないと,この調査表で答えた学校,それから敷地内にもスペースがないと答えた学校でも,現在の予算や人の配置を考えるとできないということが前提になっているなということをお話する中で痛感をしたんです。どういうふうに言われているかというと,例えば敷地内スペースがないと答えた学校ですよ,応対した方はこういうふうに言われているんです。建てれるとは思いますよと。しかし,渡り廊下をつけるとか,予算がかかるでしょうと,こうした答えだったんです。それから,別の学校でも,お金をつけてくれれば我々は組織の人間ですから,ちゃんとやりますよというような声もあったわけです。ですから,やっぱりこれは今の予算や人の配置,こういうことが物すごく学校現場では頭の中──苦労してますからね,それがやっぱりあった結果が調査表に示されてるんだなあということを私強く感じたんです。  それで,私,こういう結果ですから,調査表で──これは現場で校長先生が書かれたのもあるし,教頭先生が書かれたのもあるようです。だけでは私は判断できないんじゃないかなと,現場へ行って感じました。それで,これは現場の声調査というのはもちろん大事なんだけども,教育委員会として,きっちりとした,やっぱりしっかりした調査がもう1度要るんじゃないかなというのが現場に行って感じたんですが,その点はいかがでしょうか。 45 ◯井川教育委員会事務局担当局長 我々の方で調査した分が不十分というようなご意見でございますが,我々としましては,教室,いわゆる今の建物の中でその規模に合った分をつくるのに大体平均4から5教室必要だということで,それが確保できるかどうかということを確認しているわけです。それについては無理であるというのがほとんどであって,あるいは今委員ご指摘のように,いろんな要素が絡んでまいります。お金が幾らでもあれば,それはできる可能性はあるかもしれませんが,いわゆる以前答弁させていただいたように,中学校給食を前提に校舎の配置を決めたり,あるいは校舎をつくったり,そういう状況ではございません。その中に後でつくっていくということで非常にいろんな無理が出てまいります。いわゆる物資の搬入をどうするのだと,搬入路についても当然生徒の安全を確保できるのか,子供たちがそこから安心して各教室へ持っていけるのか,そういったことをずっと考えていく必要がございます。もう少し詳細にというのは当然あるのかもしれませんが,一応基本的にお聞きした中で判断したという次第でございます。 46 ◯委員(味口としゆき) 終わりますけども,このまとめの案の中でもさまざまな課題について,どのようなロードマップを描いて実現を図っていくかは神戸市教育委員会の方の方で熟議をお願いしたいと,こういうふうに検討会の人も言われているわけです。それで,今,井川局長も認められましたけども,詳細にはもう少しやる必要もあるということも局長からも言われたわけですから,これはやっぱりはっきり申し上げると,調査表のペーパーに基づくもので検討会の皆さんは判断されて,実現困難だっていうふうに自校調理や親子方式については言われているわけですから,それだけのやっぱりきちんとした根拠を持つ調査がやっぱりこの段階で必要だし,それは検討会の皆さんも熟議をお願いしたいっていう形で要望もされてるわけですから,やっぱりそれにこたえることはする必要があるだろうというふうに要望もして終わりたいと思います。 47 ◯委員長(森下やす子) 他にご質疑は。 48 ◯委員(大井としひろ) そしたら,私の方からも少しご質問をしたいんですけれども,まず最初に,家庭弁当ということで,子供たちはこの家庭弁当がいいということで,子供たちの意見というのは,この辺が大半やということもお聞きしているんで,本来であれば,子供たちの意見を重視していただいて家庭弁当がいいのかなと思っておりましたけども,今回,あり方検討会で給食ということも具体的にここまでお出しになってこられておられるんで,少しお話をさせていただきますけれども,今学校というのがどういう位置づけになっておられるかということをちょっとお尋ねしたいんですけれども。学校というのはどういう拠点になっているかということをちょっとお尋ねしたい。 49 ◯井川教育委員会事務局担当局長 学校というのは,いわゆる子供たちに対して,いわゆる学力の基礎・基本を身につける場であり,それと人間的に成長していく場,いわゆる昔から言われております知育・徳育・体育いうんでしょうか,食育なんかはその体育の部分に入ってくるのかもしれませんが,そういったことで子供たちを立派な大人にしていく,こういう場であると考えております。 50 ◯委員(大井としひろ) 今,学校というのはそういう学校の中だけの学校ではなくって,地域の中の拠点としてこれからいろんな意味で,例えば震災の場合には避難場所ということで,学校が今耐震化ということで進めていただいておるわけですけれども,いろんな意味で,学校というのは地域の拠点なんですよ。そうしまして,神戸のまちって今どういう状況にあるかご存じですか。  私の方から申しますと,少子・高齢化というのが今の神戸のまちの実態なんですよ。例えば給食という話をしますと,給食は子供たちだけが給食をされているだけではなくて,地域では高齢者の方々の昼食サービスとか,そういうこともされておられるんです。そして,これから学校というか,子供たち──私が中学時代というのは相当昔ですけれども,大規模な──私は尼崎だったんで,中学校8クラスありました。その中学校も隣にもう1つ中学校がありまして,そちらにも同じように8クラスから10クラスぐらいあって,2つがひっついた中学校で別々の学校というのような,そういうところで育ったんですけれども,今はもうその中学校が1つになって,そしてクラスも減ってと。神戸市も当然そういう状況になっておるわけなんですよね。そうしますとね,今,この検討会でいろいろお話されておられるメンバーの方々を見ると,PTAの方はおられるんですけれども,地域の代表とか例えば私たち議員なんかはもっと広い目で見させていただきますと,学校というところは,そういう地域の拠点なんですよ。そういうことを考えていくと,この給食だって,いろんな意味で考えていかなあかんのかなあと思うわけです。  具体的に申しますと,神戸市の方々もこの学校で食事してもいいのかなと,そんなことも考えてもいいのかなと思ったりもするわけです。  そして,これから高齢化がどんどん進んでいきますと,この高齢者の方々がおひとり住いで食事もままならんという方がふえていくのが確実です。今,私は地元高倉台というところで昼食サービス,毎回お邪魔させていただくんですけれども,たくさんの方がお越しになっています。ひとり住いのお年寄りが集まるんですけれども,そのおひとり住いの方だって,もうふれまちのセンターでは入り切れないぐらいの方々が押しかけて来られておる,これ実態なんですよ。先日も恵方巻きといっておすしを70歳以上のおじいちゃん,おばあちゃんにということで──それはおひとり住いじゃなかったんですけど,それでももういっぱいの方が来られて,入り切れない。  こういうことを考えていきますと,この給食ということも子供たちだけの給食じゃなくって,まち全体の給食って考えますと,教育委員会だけで考えてしまうと,予算もない,金もないということになるんでしょうけれども,神戸市全体で福祉やとか高齢者対策やとかいろんなことを考えていくと,もっと考える余地はあるのかなと。だから,自校方式とか親子方式はもうはなからできませんというお話がありましたけれども,そういう観点から考えていくと,そういうことも考えてもいいのかなと私は思っているんですけど,今,私が延々と話したことに対してご意見なりご反論があったら。 51 ◯永井教育長 先生おっしゃったいわゆる小学校の調理室を利用して,調理師が地域のお年寄りにそういう昼食をお配りするといいますか,食べていただけるような,そういうことはあじさい給食ということで,一部今までもやったことはあるんですけれども,そんなに普及をしているわけではございません。むしろ保健福祉局の方としては地域福祉センターでそこでつくるなり,あるいは業者のお弁当を買ってきて給食をみんなで食べていただくというか,そういうふうなやり方をしているのが普通であろうというふうに思っております。  今後,学校の施設を開放して,お年寄りにそういうふれあい給食といいますか,そういうふうなことは学校開放運営委員会がございますので,そういう団体と一緒になって地域で考えていかれれば,学校を開放するということは可能であろうというふうに思いますけど,教育委員会がその辺は保健福祉なりこども家庭局ですか,そちらの方とまたそういうふうな協議をするような機会がございましたら,先生方からそういう意見が出ておったということも踏まえまして,話をしていきたいというふうに思っております。  以上でございます。 52 ◯委員(大井としひろ) 僕,もう少し広く話をしますけど,給食だけの話じゃないんですよ。学校というところの全体的な話を考えていきますと,例えば今回のいじめの話とが,体罰の話,こういうのも全部含まれてくるんですよ。こんなことを全部含めていきますと,この学校給食なり地域というところの学校という位置づけはどういうものかということをもっと考えていかなければならないんではないかなと。そのアイテムとしてこの給食も考えていただかないと,一部の給食のところだけで考えてしまうとこんな結論になってしまうんでしょうけども,もっと大きなところで考えていただきたいということで,例えば具体的に,いじめの問題,体罰の問題,きょうこの話があるのかどうなのか,それは定かじゃないんですけれども,地域で先生方が子供たちをしつける,あるいはそういうのはもう今やっぱり限界にきておられるのかなあと,私たちは思ってます。やはり地域の子は地域で見守る,そして地域で育てていく,これがやっぱり大事やと思います。  そういうことで,私の地元でも地域で育てていこうということで,小学校の3つの老人クラブの──近隣の皆さん方が──体罰のあった中学校の周りの方々が意見交換をして,高齢者の方々が見守っていこうと。小学校は今もいろんな意味で通園・通学,朝夕見守っていただいていますけれども,一部の高齢者の団体の方々はもっと地域に入っていってもいいよ,学校に入っていってもいいよと,私らが孫が学校でどんなことをやっているのかも見たいし,いじめや体罰があるんやったら,そういうところでいじめをやっている子なんかをというのも,私ら見ながら学校の中でも見守ってもいいよと,そういうご意見もあるんですよ。  そんなことを考えていきますと,もっと開放していただくことも大事だと思うし,地域は地域で見守っていくとか,そういうことを考えていくと,この学校給食も地域の中の給食ということを考えていただくと,私が先ほど話したこととつながっていくわけなんですけど,この辺のところはどうお考えになっておられるんですか。 53 ◯永井教育長 大変大きな話になってきているんですけれども,まず学校というのは,先生,やはり学力の基礎・基本を教えるところでございますし,学校教育を完璧にやるところでございます。それがまず第1だろうというふうに思っております。その学力と同時にやはり人格の形成とか,豊かな神戸市の教育基本目標にもございますように,心豊かにたくましく生きる人間という,そういう目標がございますけれども,やはり人格の形成なりそういった面で学校だけでは限界があるということも,これも事実でございます。そういうところは地域との連携を我々の方も基本計画の中にも書き込んで地域との連携,神戸っ子応援団とか,あるいは青少協とかいろいろ地域の団体とも連携していろんな活動もやっていただいておるわけでございますので,これも大事なことだろうと思います。両方を否定するわけでございません。相まって,学校の先生も,これはもう専門の見地から子供たちの育成を考えていただく,実践していただくと。地域の方も地域の子供として大きく見守っていただくということで,それでいいんではないかなというふうに思いますけれども,ご不満でしょうか,こういう答えは。 54 ◯委員(大井としひろ) 例えば今いじめとか体罰の問題とか,ちょっと話ずれますけれども,先生方だけでは手に負えない子がたくさん出てきてるなと,私も見ていてわかるところもあるんですけども。実は私,大手の企業で人事の採用を担当しておりました。当時,議員になる前はそういう仕事をしておったんですけど,工業高校なり高専の学生がたくさん見学に来ていただきました。年に3,000人から4,000人とか,そういう規模でたくさんの全国から高校生が来られました。そうしますと,必ず5人から10人,先生たちが手に負えない子供がついてきておるんです。そうすると,企業はそういう子も受け入れます。ただし,門に入るときに,手突っ込んでいる子,あるいは靴の後ろを踏んづけたまま入ってくる子,この子たちは待ってほしいと,入ってほしくないとはっきり申しました。そうすると,その子供たちはもう本当に今にも殴りかかんらんような顔をされるけれども,最終的にはポケットから手出し,靴はちゃんと履き,そして見学をきちっと対応しておりました。今,それはやはり自分たちの先輩たちがそこでお世話になってるから,いろんなことを考えたんでしょう。そういうことで,そういうことをされた。後で先生方からありがとうございましたみたいな話があるんですけど,それは違うでしょと,いつも申しておるんですけれども,やっぱり今子供たちがどんどん,これは今悪くなっているとは言いませんけれども,やはり手に負えない子がどんどんふえてきておる実態を見ますと,やっぱり今までは企業なり会社にたくさんの方が入ってきて会社や企業が育ててきたんです。地域が子供たちを大人にして私もそういう意味では,靴を踏んでポケットに手を突っ込んでという,そういう人間だったかもわかりませんけど,そういうことだったのを地域がやってきたわけなんですよ。やはり,そういう形で今もう手に負えないような子供がどんどん出てきて──先生方がもう手に負えないというような子供たち,やはりそれをだれが制止するんやということになると,地域しかないんだと思いますよ。  そういうことを考えていくと,この給食だって地域のこういうのをできるような,そんな仕組みにしていただくような給食制度というのをぜひ考えていただきたい。そうしますと,自校方式,親子方式だめやというような話にならないと思いますよ。お金だって予算だって教育委員会だったら金がないんでしょう。だけど,もっと大きなところで市長のご決断でそういうことも考えていただくんであれば,もっとそういうところにお金をかけてもいいんではないかと思うんですけれども,どうですか。 55 ◯永井教育長 ご意見としてお聞きしておきたいというふうに思います。今,中学校の給食をどうするかという,そういう場のご意見を我々の方は言わせていただいておることでございますので,まだまだそこまで先生,私自身,中学校給食だけで頭がいっぱいでございますので,そういう大きな議論はまた別の席で考えも言わせていただければというふうに思いますけれども,よろしいでしょうか。 56 ◯委員(大井としひろ) やはりこの中学校の給食をご議論されている,そこの議論のベースがやはり違うんですよ。私たちが今言ったような話をしますと,本当にそういう中でされると,そういうことになってしまうんでしょうけども,もっと大きな中で考えていただかなきゃいけないし,ましてや神戸市はこういう給食,家庭弁当ということで,ずっと今まで先生方もご家庭も一緒になって子供たちの食育ということを考えてやってこられたわけなんですよね。だから,そういう中で今回こういう給食に大きく転換するということであれば,やはりもっと大きな観点で,そして,ましてや神戸市は最後の最後までこの家庭弁当ということをやはりしてきたわけで,それを変えるということになれば,やはり神戸市は他都市と違うんやというような,それぐらいの気概でやっていただかないと。私が申しましたようなもっと大きな観点で学校全体,食育も,そして子供たちをどうするんやと,最後はそこなんですよ。子供たちが大きくなったら神戸の市民になるわけなんです。その子供たちがやはりおいしい本当に栄養がある給食が施されて,本当に体格も体力も,そして頭脳も明晰やという子供になっていただけるんだったら,給食を入れていただいたらいいと思いますし,いろんなことを話していただかないと,私ら議員は学校だけを見てませんよ。地域を見ておるわけです。そうしますと,私の須磨なんかは本当に高齢者の方々が多い,そしてその高齢者の方々が本当に昼食サービスって月に1回ですよ。それにたくさんの方が来られる。それもおひとり住いの方々が。いずれそのおひとり住いじゃなくって,ご夫婦でもそんな状況になってくる,これがこれからの日本の神戸の縮図じゃないですか。そんなことを考えると,学校はどうあるべきかというようなことまで議論をしていただかないと,この給食のここの部分だけでお話をされておられるというのは,今の答弁を聞いていても,いささか首をかしげたくなるなという,そういう思いです。だから,もっと議論をしていただかないと。この話でいくと,今の話では私たちは納得できない。ご意見あったら言ってください。 57 ◯永井教育長 小学校の給食,これは自校調理でやっておるわけでございます。その中であじさい給食のようなやり方をして日曜日──これ,でも,日曜日にやろうとすれば,調理師さんの勤務形態といいますか,超勤でやられるのかどうか,そういったことも具体的に決めていかないといけない問題も出てくるわけですね。そういうふうになりますと,やはり大きな問題,保健福祉局の方と予算をどうとってやっていくのかというふうなことも問題が出てきますし,あくまでも以前やりましたあじさい給食というのは──そのころはまだ土曜日が勤務日でございましたので,その土曜日にやっておったようでございます。給食がない日でございましたので,そういうときに地元の高齢者に給食を食べていただくという,そういうボランティア的な要素を加味してやったようでございますけれども,そういう学校が持っておる能力といいますか,財産を有効活用するという,そういう面での検討というのは,それは大いにやっていったらいいと私自身は思ってございます。それは保健福祉局の方とも今後そういう機会がございましたら,大いにやっていきたいというふうに思っております。  ただ,中学校については,自校調理というのは,これは報告書にもございますように,これは難しいだろうというふうに思いますし,検討の対象からも外していきたいというふうに思ってございますので,中学校において地域とのそういう連携というようなことは業者のお弁当を利用して,中学生がどういうふうなことが地域と連携してできるのか,そういうようなことはまた方法も含めて検討していけばいいんではないかなと。ただ,我々の方も中学校サイドから地域とのそういうふれあい給食といいますか,そういうふうなことを中学校側から話を出したケースというのは今までもございませんので,これについてはどういうふうに先生方の意見もお聞きしながら,きょうはそういう意見があったというふうに聞いておきたいというふうに思っております。また,具体的にそういう話が出てきたときに,ご議論させていただければというふうに思いますので,よろしくお願いしたいと思います。 58 ◯委員(大井としひろ) もう終わりにしますけれども,やっぱり地域の子供は地域で育てていく,神戸の子は神戸で育てていくんやという,その気概を感じないわけなんですよ。特にこの給食の話はここだけの話で終わってしまうと,こういう結論になるんでしょう。その専門の先生方,PTAの方も入っておられますけれども,だけど,もっと広い,これからの子供たち,神戸の子供たちをどう育てていくんやという,そういう観点から議論していただくなり,そして神戸のまちは今どういう状況なのか,その神戸のまちのその状況を見ながら考えていきますと,少子・高齢化という,この高齢者の方々の協力もいただかなきゃいけないし,高齢者の方々が地域で見守っていただいているんで,子供たち,お孫さんをおじいちゃんが育ててくれる,おばあちゃんが育ててくれる,そういう教育も必要やと思いますし,そして,超過高齢というか,もう少し高齢な方々はおひとり住いとか,そういうことで食事もままならんというような,まさに昼食なり給食なり,夕食だっていいと思いますよ,そういうのを学校が提供したっていいじゃないかと。それぐらい私たちは考えますよ。だから,そういう大きなことも考えながら議論していただかないと,教育委員会のきょうのお話では納得できないということだけ申し上げて終わります。  以上です。 59 ◯委員長(森下やす子) 他にご質疑ございますか。 60 ◯委員(高山晃一) ちょっと観点が違うんですが,1点,気になってる点をお伺いします。  アンケート調査で中学生の5割が家庭弁当を希望されているということが,これまでにも繰り返し教育委員会からも説明が,この昼食の議論になると出てきたわけですけれども,これに関してお伺いをします。  今回の検討会で昼食を導入する方向でおおむね検討会としては意見が出てきたわけなんですけれども,当の中学生がやっぱり唐突感があるんではないかなと。自分らは2人に1人が家庭弁当がいいと思ってんのに,大人がいろいろ勝手に決めて,給食だよと決めていく。やっぱりこの辺でやはり納得できるような機会がないと,やっぱり子供たちも喜んで学校給食を受け入れていかないと思うんですけど,その辺の手だてについて,具体的に何かお考えなのか,お伺いをいたします。 61 ◯永井教育長 先生おっしゃるように,中学生にも例えば小学校の給食が頭にございます。それを同じような給食を中学校で食べるということについての抵抗があるんではないかなというふうに思いますので,それは多分つくったものを自分たちで配ぜんしてやるのが邪魔くさいといいますか,そういった面での抵抗感があるように伺ったこともございますし,実際にアンケートを書いた中学生に聞きますと,そういうふうなことを言っておる中学生が多いようでございます。  もう1度どういう方式の──センター方式になるのか,あるいはデリバリー方式になるのか,はっきり方式が決まる──こういうふうなことになりそうだというようなことになった時点では,それがどういうふうに受け入れられていくのか,我々の方も神戸方式の──デリバリーと決めたわけではございませんけれども,例えばデリバリーでも今までにほかではないような,ここまでできるというふうなデリバリーのお弁当が──これは業者次第でございます。どんな業者でどんな能力があって,どこまでの喫食率に耐えられるような業者が神戸にどれぐらいあるのか,こういったことも調査しないといけませんし,そういう具体的に例えば業者が2社,3社あれば,こういうふうなお弁当ができるよというふうなものまで見せて,具体的にそういうものを見た上で,子供たちにどう思うんだというふうなことをアンケートするのも1つの方法かなということの中で議論したりもしておるわけでございます。  やはり,給食を食べるのは中学生でございますので,喫食率を上げるという面でも中学生の嗜好に合うといいますか,そういったお弁当にしていかないといけないというふうに思ってございますので,この辺は言うは易く,非常に難しい学校側だけではどうにもならない問題もございまして,できるだけ優秀な業者にどれだけアプローチできるのか。これは我々の方の担当者,今,机に座っとったんじゃあ仕事にならんぞということで,けつをたたいて,どなり散らしてやっておるわけでございますので,この辺は期待していただければというふうに思ってございます。  以上でございます。 62 ◯委員(高山晃一) 私の思いは,やはりこういう頭髪問題とかいろいろ過去にもありましたけれども,こういう変化があるときに,大人ばっかりが考えるんではなくて,子供の考えを深めるというか,そういうせっかくの機会なので,こういうときに子供に物事を決めていくというのは,こういう過程を踏んで,こういう結論に導いていくんだよということを学ぶような機会にぜひしてほしいなという思いがありまして,アンケートに答えたときは,割に子供たちは直感的に経験的にぱっと弁当がいいとかと書いている。その浅いと言ったら浅いと思うんですね。そこからこういういろんな側面を大人たちが導いたものですけれども,教育増進だとか経済的困窮とか,こんなんは子供もわかると思うんですよ。こういう側面を踏まえて大人はこういう結論を出してきたわけなんですね。  できたら,こういうときに子供たちにこういうあり方を検討させるというか,それがやっぱり学習だと思うんですね。だから,最初の考えといろいろ考えた後で自分の考えが変わっていく,変容していくというのが物すごい学びになると思うんですよ。ですから,子供が今回の場合,何かアンケートをしたぐらいであんまりかかわってない感がするんですね。ですので,ぜひともこの辺ちょっと本当に学校が忙しくてこんなことを──こんなことって言うたらいけないですけど,こういうことに時間をなかなか割けないんですけど,やっぱり子供自身がかかわって,考えを深めるとか。私が思うのは,やっぱり結局当事者は押しつけられたというかね,大人がよかれと思って考えて,おまえらこう食えというふうに押しつけられたというふうに受けとめるんじゃなくて,中学生が本当に,ああ,いい施策ができたんやということを理解できるような,何かそういう機会にぜひしていただきたいということを要望しております。別にもうこれは答弁結構ですので,はい,よろしくお願いいたします。 63 ◯委員長(森下やす子) 他に。 64 ◯委員(橋本 健) 私も過去この給食については非常に議員間でも議論をする機会が多くて,なかなか1つの答えを見出すというのは困難な問題なのかなということはよく考えていて,私ももともとは──もともとはというか,今もですけれども,個人的には弁当を続けていただきたいという思いは非常に強いです。一方で,我々もこういう仕事ですから,いろんな方のご意見を伺うと,まさにアンケート結果にも出てきたように,学校給食を求める声も非常に大きくって,議会でもこれまでずっと議論されてきましたよね。先ほど守屋委員からもご指摘ありましたが,今回,このあり方検討会を経て出てきたこのまとめの案ですが,やっぱりこれを見せていただくと,とても成熟した議論とは言いがたいという感想を持っています。先ほど守屋委員がご指摘をされたこの中学校給食に関する各側面という5つのこの柱についても,果たしてこれがもっともらしく書かれているわけではありますが,どれほど根拠があって,このまとめたものとしての価値のあるものなのかなということを私も実は疑問視しています。例えば子育て・子育ち支援の項目,いつから子育ちなんていう言葉が入ったきたんだよとか,そもそも子育ちの定義って何だよということを恐らくこの検討会で議論されてないんじゃないですかね。突然,唐突にこういう子育ちという言葉が出てきた。私は全然この給食とは別の部分で,この子育ちという言葉には非常に違和感を覚えているものですから,特にひっかかったわけですが,それが当たり前のように出てきている。しかもその項目を読んでみると,弁当を持参できない生徒への昼食の提供で,本市中学生の弁当持参率95%と書いてありますが,これを高いと見るのか低いと見るのかの指標すらない。数字だけ見れば高いでしょうけども,5%も昼食を持ってこれてない子がいるという視点に立てば,とても満足いける数字ではないでしょうし,ここで子育ち支援と書かれている項目を見ると,まさに男女共同参画の項目と言えるべきことが書いてあったりとか,これで本当にまとめてしまっていいのかなというふうな思いがしてなりません。  そこで,このあり方検討会のまとめを出してこられたわけです。これ以前から私ずっと同じ質問をしているんですけどね,今後制度の決定までにどんなスケジューリングでされていくのかということをもう1回改めて教えていただきたい。それは何かというと,我々委員会,議会での議論は一体どこに位置づけられるのか。そして教育委員会会議でも諮られるというふうに伺っておりますが,そのスケジュールは一体いつごろ,そして結論はいつまでに出そうとされているのかということを教えていただきたいと思います。議論をするためにそのスケジュールって大事だと思うんですが,いかがでしょうか。 65 ◯井川教育委員会事務局担当局長 今委員がおっしゃったとおり,当然この議会でのそれぞれのご意見をお聞きした,それも含めましてこのあり方検討会のいわゆるまとめの提言いうんですかね,それは3月というご説明をしました。それを受けまして,教育委員会会議でどういった方針でやっていくのかということを決めていくと,こういう予定になります。3月あるいはそれ以降になるか,ちょっとその辺まではまだ定かではございません。  以上です。 66 ◯委員(橋本 健) そうなると,全然この後のスケジュールはわからないんですが,定かでないというのが今のお答えととらえていいのかどうかわかりませんが,もちろんいつまでにというのは思っていらっしゃるわけでしょう。 67 ◯永井教育長 給食をやるかやらないかということにつきましては,これは2月8日に市長の方から記者会見ではっきりと表明があると思います。その上でどういう給食にするのか,実施方法も含めて,これについては最終のこのあり方懇の意見がどういうふうになるのか──これ多分そんなに今の報告と変わらないというふうに思ってございますけれども,その辺の意見を尊重しながら,きょうお聞きした先生方のご意見もよく参考にさせていただきながら,教育委員会会議の方でできるだけ早い段階で決めていきたいと──方式についてもですね。ただ,その方式について決める際に,やはり一番課題になるのは,業者の問題になるんではないかなというふうに私自身も思ってございまして,センター方式をとるにしろ,あるいはデリバリー方式をとるにしろ,民間の業者に委託をしないといけないというふうに思ってございますので,この業者の能力といいますか,いわゆる食数の能力あるいは中身の能力,そういった点を,これはある程度我々の方がこの水準までの給食は確保してほしいと,最低限は当然ありますし,できたらそれ以上のものをコンペ方式で多分出していただいて決めていくんだろうというふうに思いますけれども,その辺の下準備といいますか,そういう見きわめみたいなものはこの給食制度をやる場合の一番の大事なポイントではないかなという私自身も思っておりますので,その辺をある程度自信が──いけるなという感覚がつかめる段階でないと,方式というのも決めるのも難しいんではないかというふうに思ってございます。  そういう意味では,ちょっとスケジュールという──どの時点で決めるんだという点については,今,この時点でというふうなことは今年度中に決めるというようなこともちょっと今の段階では言いがたいというふうに考えております。 68 ◯委員(橋本 健) 市長が今度発言されるんですか。発言されるであろうというお話だったと思うんですが,この中身が決まらずに給食はやると。これは私は,まあまあある程度結論がなかったらできない発言じゃないのかなというふうに思っていて,きょう,委員が意見を述べてますから私も意見を述べますが,例えば全員喫食と選択制とは全然違うわけですね。給食を導入すると言ったって,とにかくやるんだと。やるんだやるんだと。内容は後からだなんていうことを言われても,やることの効果が全然違うわけです。なので,僕は本来,そういう発言をされるんであれば,せめて調査費をつけたことぐらいは明らかになっているわけですから,導入に向けて頑張っていくんだと。可能性として模索していくんだぐらいだったらわかるんだけど,とにかく導入しますと言って,そこから先の議論はもうやろうがやるまいが結論ありきで,もしされているとすると,全く無駄な時間だし,でも,それがないと僕は断言できないと思うんですね,その財政的な裏づけはこれからだとおっしゃるかもわからないけど,一定ないと,そんな定例記者会見で給食を導入するよなんて市長が言う,その意気込みを選挙のときに述べるならまだわからんでもないですが,記者会見でやりますよということを言っときながら,中身はまだわかりませんなんて,僕はこういう会見はやるべきでないというふうに個人的に思うということを1つ述べたいと思います。  そして,今度は内容の話ですが,先ほど来,我々もそうです。事務局の方々もそうですが,いろんな材料を根拠に意見を述べるわけです。その中でやっぱりアンケートの結果を当然用いることが多いんですが,私,この結果に頼るというのは──参考にするのは全然いいんですが,頼るというのは僕はあってはならんと思うわけです。例えば先ほどから弁当がいいというお子さんのアンケートの結果であったりとか,あるいは弁当はもうちょっとしんどいという,あるいは給食であるべきだというお母さんの結果だとか,一例一例を挙げて我々皆議論するわけですね。例えば教育長もさっきそうだと。実際にアンケート結果でこう書いたこのお話を伺うと,中には準備が面倒くさいと答えている子もいますよという話もありましたし,しかし,そんなことを言い出すと全部違うわけですよ。本当に僕なんか子供のときは,単純に好きなものが好きなだけ食べれるから弁当がよかったです。小学校のときは給食が嫌いなものもたくさん出たし,食べるのが嫌だったし,一刻も早く,だから僕なんかはほとんど豚カツですわ,豚カツ・焼き肉・ソーセージ,そぼろご飯,母親は頭を悩めたと思いますよ,ずっとこれが食いたい,これが食いたいと言ってつくってもらっていたわけですから。そういうお子さんは絶対弁当がいいって書くに決まっているわけです。一方で,僕が母親にこの前聞いたときに,びっくりしたのは,母親は私に愛情を振り注いでくれていたわけです,現にね,一生懸命朝早く起きて,お弁当をつくって,パートに行ってやってくださっていたんですが,やっぱりお母さん,愛情弁当はええやろ,これからも続けた方がええやろって聞いたら,あんた何言ってんねんと,嫌々やっとったんやと,あんたのことを思ってやっているからできたものの,そら給食やったらどれだけありがたいかということを母親はこんこんと述べるわけです。そういう母親もいる。一方では本当に愛情を注いで,もう給食なんかは食べさせないわと,私のお弁当を絶対食べさせるんだというお母さんもいるだろうし,給食なんか,例えばこの前の放射線の問題もあったから,信用ならんと言って食べさせたくないという親御さんもいれば,その全く逆だっているわけです。  だから,私が言いたいのは,このアンケート結果の一例一例に根拠を求めるのは,もうそろそろもうやめて,大体大まかで,弁当はこれぐらい子供が持っていきたい,親はこれぐらい持っていきたい云々というデータは集まっているわけですから,それ全部集約した上で,神戸市はこうやるんだというのを早く出すべきだと思いますけどね。こうやるんだと。そんな意見もあるでしょう,その意見もあるでしょう,こんな意見もあるでしょう,それを全部我々は勘案しましたと。我々はこうやるんだというのを乗せて議論しないと,今回のあり方検のこのまとめだって,結論出てませんやん,これ。全員喫食がいいのか,選択制がいいのか,はたまた自校方式がいいのか,何のために議論してきたんですか,これ。そらまだ定まらないと言うのも勝手だけども,ただ単に責任放棄しているだけですよ,私から言うと。恐らくこれ1つに固めてぽんと出されたら,今回のこの委員会すごいことになっていると思いますよ。もうすごい議論,だれがそんなん決めてんと。もう決まったんかいとなる。だから僕はこういうまとめ方をしてるんじゃないかなと思っているわけ。だから,あり方検がまとめられなくったって,早く行政は1つ筋をぽんと出すべきだと思うんです。それでもう火の車になろうが,ハチの巣になろうが,打たれようが,議論するべきやと思いますけどね。こうやるんだと言って。だから,今何やったってかみ合わないんですよ。いやまだ決まっていないですし,これからですし,そういう意見があったことは踏まえておきますだから,多分そのままずっといって,あるとき突然こうやりますねんとなって,もうそこから議論の余地がないということになるのは明々白々なんだから,早く僕は打ち出していただきたいということを申し述べておきたいと思います。  あと,これは最後,個人的な意見ですが,私は全員給食をすべきだと思っています。できないんであれば,やらない方がいいと思います。全員弁当で。何でかというと,選択制だと,解決できないことが多過ぎるでしょう。まず,栄養のことだろうが,食育のことであろうが,今まで皆さんが当たり前のように述べてきた根拠,これすべて達成できないわけです,選択制だから。例えば経済的困窮対策だって,たかだか自己負担分だけでも出すのが嫌だと言ったらどうするんですか,強制的に食わせることできるんですかとか,例えば健康増進だってそうですね,全然責任とれないじゃないですか。何でもそうです。男女共同参画だって,さっき言ったように無理繰り頑張る親だって出てくるでしょう,恐らく。無理繰り頑張る,うちの母親みたいにね,嫌だけど。選択制やと,弁当の可能性もあって給食の可能性もあったら,多分うちの母親は弁当つくってくれる人やったと思います。しんどいけど,嫌々やけどという人もいるだろうし,そして何よりもここは教育機関なんでしょ。しかも義務教育期間における教育機関であって,僕は何でもかんでも選択制というのは実は大反対で,僕はいろんな意見も聞きました。当然その物事を判断させる,選ばせることも教育だということを述べられていた自治体もありました,選択制を導入させていくとき。しかし,小学校・中学校の中で選択する能力を身につけさせるのはこの給食なのかと。違うでしょと。朝学校へ来てから夕方学校から帰るまで,いろんな選択を迫っているはずなんです。それで十分賄えるはずだろうし,それを選択制で解決しようなんてことは,僕は余りに浅はかでならんと思っています。自由だから絶対クレームってつかないんです,我々みたいな特殊な人間からしか。特殊な思惑があってね,全員給食する方がいいよと,あるいは全員弁当の方がいいよという特殊な思惑を持った人には当然意見を述べられるでしょうけども,親御さんからクレームは来ないですわね,選択制だったら。弁当を持ってきたかったら持ってきたらよろしいんですよ,給食を食いたかったら給食を食べたらいいんですよ。意見あったって,それはもうそこは黙っといてくださいって済むんですから。でも,僕はこういうのは教育機関としては余りに無責任だし,責任を放棄しているんじゃないか。これだけ大義名分たくさん整えられて,給食の重要性というのを議論しているにもかかわらず,この選択制って一言入れてしまったがために,何1つ実現できないということを僕は述べておきたいと思います。  さらに,これはすごい特殊な私の意見なので,必ずしも参考にしてくれとは言わないですが,一方で,所得の再配分だみたいなことを書いてはったゲストスピーカーの先生もいましたけども,もし,例えば税の再配分という理屈でいくならば,私は弁当を持ってきた人にも同じだけの公費支出分の何か手当てをするべきだと思いますよ,弁当をつくるのだって材料費かかってるわけですから。だから,僕はもし選択制を導入するならば,唯一理解できるのは,どうしても金が足りないと,無理なんやと,全員分の給食費を捻出することは無理なんやと。しかし,どうしても給食を導入せなあかんねんという理屈なら僕は唯一納得します。僕は賛成はしないけど。賛成はしないけど納得しますが,今の選択制の導入だと,どっちにもいい顔をしているだけで,何も結果を得られない結果になるんじゃないかなということを思っているので,個人的な意見としては選択制の導入については,いささか疑問を持っているということを述べておきたいと思います。  早く行政としての方針を見出してほしいということが私の結論ですが,まだそれは出せそうにないですか。それだけ述べて終わっておきます。 69 ◯永井教育長 これは私自身も,文科省のつくった学校給食法という法律に基づく国の制度,これと現実の市民の現状といいますか,感覚,これとのギャップというのがかなりやっぱりあるということでございまして,そのはざまである程度我々の方も悩んでおるということが現状ではないかなというふうには思ってございます。  私も全員給食にして,それで給食を選ばれない人はその権利を放棄したという選択方式ではない,全員給食方式でいくべきであろうというふうには個人的には思っておるわけでございます。ただ,そのときに,じゃあ私も食べたいというふうな,子供がこの給食だったら業者のお弁当でもいいわと,お母さん・お父さんのお弁当よりこの方がいいわというふうな,そういうものを提示しないと,これでメニューも1食しかないようなメニューで,これで給食やというふうなことを言えるだけの私は度量はございませんし,度胸もございませんので,苦しい答弁なんですけども,そこら辺をある程度業者弁当でもそれぐらいの力量のあるものを提示をするような業者を探していきたいというのが本来の私の偽らざる気持ちでございまして,これは私の個人的な意見を言ったまででございますので,公式なあれではございません。苦しい胸の内を言ったまででございますので,先生の厳しいご意見に答えるための苦しい答弁でございます。  以上でございます。 70 ◯委員(橋本 健) 今の答弁,教育長の個人的なあれだとしたとして,じゃあ,だれか早く結論を示してください。これは本当に示さないと議論できない。これ今議論しているようで実は議論に全くなってないってそろそろお気づきだと思うんですが,議論というのは,我々が決定権があればいいですよ。こうするんだと決める権限は申しわけないけど,ないんです,あなた方にしか。皆さん方が決めていただいたことについて賛否を問うことが我々の唯一の仕事なんです。しかし,ここがないのに議論せえと言われても,答え出ないでしょ。ですから一刻も早く教育長にはその度量と気概を持っていただいて英断をしていただきたい。別に教育長じゃなくたっていいかもわからないですね,ひょっとしたら市長でもいいかもわからないです。こと,こういう事項についていくと。別にだれでもいいんです。教育委員会主導でもいいかもわからないし,だれでもいいんですが,とにかく結論を提示していただかないと,絶対結論出ませんよ,ここでの議論というのは。ですので,それはちょっと強くお願いしたいのと,やっぱり教育者でありますから,皆さんは。その決断力は早く備えていただきたいということは切に願いたいと思います。  以上で私の質問を終わります。 71 ◯委員長(森下やす子) 委員の皆様に申し上げます。  審査時間が2時間を経過しておりますので,暫時休憩したいと思いますが,いかがでしょうか。  (「異議なし」の声あり) 72 ◯委員長(森下やす子) それでは,暫時休憩いたします。  ちょっと短めですが,13時ちょうどより再開いたします。よろしくお願いいたします。   (午後0時8分休憩)   (午後1時2分再開) 73 ◯委員長(森下やす子) ただいまから文教こども委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き教育委員会に対する審査を行います。  では,ご質問のある方は挙手願います。 74 ◯委員(大かわら鈴子) では,済みません,午前中に引き続きちょっと伺わさせていただきたいと思いますが,これまでの議論を聞いてましても,各位の皆さんからもやっぱり全員喫食が望ましいという意見が出てきてます。先ほど個人的な意見ということで断りはありましたが,それでも教育長の方からもそういう意見がございました。やっぱりこれについて,子供たちにとって一番望ましいものを今追求をしていくわけですから,こういうことについてもきちっと議論をして,これを目指していくということで,もう1度検討会の方にも伝えて議論をするべきだと思いますが,いかがでしょうか。 75 ◯井川教育委員会事務局担当局長 このあり方検討会につきましては,前回1月29日でほぼ一定の議論のまとめがなされたという状況でございます。その中でもいわゆる食育の観点等を考えて,全員喫食が望ましいと。ただ,その他のもろもろの意見はございますが,基本的にはそうなっておると認識しております。 76 ◯委員(大かわら鈴子) そういう意味でということでとらえられているんやったら,ちょっとこれ文章は変えるべきだと思いますよ。これ読んだところでは,やはり選択制の方に重点が置かれているようにとられるんですけども,いかがですか。 77 ◯井川教育委員会事務局担当局長 いわゆる保護者のアンケート等の中身ですね,それを見た中では原則は──原則いうか,いわゆる全員喫食が望ましいがと,その前提のもとで選択制もありかなと,こういうようなご意見になっておると認識しております。 78 ◯委員(大かわら鈴子) その保護者の意見ということで,ずっとこれまでも保護者の3割が家庭弁当を希望されているということをずっと言われてきているんですけども,この3割ということ自体が,アンケートの結果とかを見ましても,ちょっと課題じゃないかなというふうに思います。これ詳しく見てみましたら,家庭弁当を持たせたいという人は6.6%なんですよね,必ずお弁当を持たせたいという方は。その16.1%という方は家庭弁当と弁当販売の併用とか,こういう方も入っているんですよね。アンケートの報告書の中でも,この2つが家庭弁当というふうに分類されているんですけども,3割という方はやっぱりこれちょっと言い方自体がやっぱり過大だというふうに思います。大多数の方は──やっぱり75%は給食を望まれているということになっているんですから,この辺でも考えていくべきだというふうに思いますが,いかがでしょうか。
    79 ◯井川教育委員会事務局担当局長 これはアンケートの質問のたしか7番で,保護者に対してお聞きした分でございます。委員がご指摘のありました家庭からの弁当,選択肢,実は4つほどあるわけです。そのうちの家庭からの弁当がよいというのが6.6%,もう1点が家庭からの弁当と,弁当を持参してない場合の,いわゆる今の弁当販売制度ですね,いわゆる家庭の弁当も前提に置いたということで16.1%ございます。それと,小学校のように学校給食を実施した方がよいという,こういう質問に対する回答の項目がございます。これが64%でございます。もう1点が学校給食と家庭弁当からの選択ができるようにと。ここの中にも家庭弁当を前提にしておると,こういうふうに我々は理解しております。この6.6%と16.1%,11.2%,これを加えまして,いずれも家庭弁を持ってくるという前提にございますので,それを足して33.9%。反対に学校給食がいいというのは先ほど75%という数字がございましたが,これは学校給食がいいという64%と先ほどの学校給食と家庭弁当の選択,この2つを足した分ということでやっております。選択肢の中にいわゆる学校給食というものを入れておりまして,それを選ばなかった。そういった意味からもやはり家庭弁当をというふうに推察できるものだと考えております。  以上です。 80 ◯委員(大かわら鈴子) それはどちらにでも解釈できますよね。給食と家庭弁当の選択,どちらか併用するというので選ばれている方もいますが,給食も選択されているんですよ。それを皆さんがつくられた表で見ても,それは給食の方に入っておるんですよね,集計のところでは。でも,今答弁されているのは,それもこれまで言われてきたのは弁当に換算すると。だからその辺がいわば使いたい方に使っているというような印象を受けるんですよね。実際にお弁当ということでいえば2割ぐらいやと。本当にお弁当だけでいけるというのは6.6%ですからね。やっぱりこれが多数ということで,ここに根拠を求めて選択制やというふうにはちょっと無理があると思いますが,いかがでしょうか。 81 ◯井川教育委員会事務局担当局長 実は家庭弁当と給食の選択ですね,これにつきましては,給食の部分にも含めておりますし,家庭弁当の方にも両方に含んでいるという対応をしておりますので,一方的な取り扱いをやっているとは思っておりません。  以上です。 82 ◯委員(大かわら鈴子) しかし,その選択制の方になったら,もう1つの集計の分ですけれども,かなり利用率は落ちるということではっきりしてますよね。これ家庭弁当と業者による弁当給食となったら,そういう業者弁当の給食やったら15%しか選ばないという結果も出ているんですよね。これ検討会の中でも皆さん全員喫食をという声がたくさん上がっていました,委員の方からもね。それだけども,このまとめ案では,どうも選択制に傾いているというふうにとれるんですが,やっぱりそのあたりは正確にするべきだと思いますが,いかがでしょうか。 83 ◯井川教育委員会事務局担当局長 アンケートの結果がどうであるかということにつきましては,検討会の中でご説明して,その数字等はきちっとやっております。それと,あと今委員おっしゃったいわゆる業者弁当との選択,次の質問事項だったと思いますが,ただ,業者弁当というイメージをどう持たれたのかなあというところは,私も今の段階ではちょっとわかっておりません。いわゆる今現在業者の弁当販売をやっておりますが,これをイメージされて基本的に子供が食べたがらないと,こういった子供が選択したがらないという理由があることから,業者弁当であれば弁当を持たすという方が多かったんではないのかなという,これはあくまで推測でございます。そういった状況が出ておるんではないかと考えております。 84 ◯委員(大かわら鈴子) 確かにあくまで推測でしかないんですよね。だからそういう面で言えば,委員の方からもはっきりとそういう調査ももう1度やってもいいん違うかというようなご意見も出されてました。だから,結果をもうすぐにもうこれでまとめですから変わりませんというのではなくて,もっと議論を深めていくということは十分できることではないかというふうに思いますが,いかがですか。 85 ◯井川教育委員会事務局担当局長 先ほども申し上げました検討会としましては,前回の1月29日でほぼ意見を出したと考えております。今後,どういったことが──委員がおっしゃられた子供たちにとって何が一番よいか,こういった観点を中心に据えて教育委員会でも議論していくと,こういった中で検討していくことだと思っております。  以上です。 86 ◯委員(大かわら鈴子) 子供たちにとって何がいいか,前回──この前のあれが最終やと言われること自体がやっぱりおかしいと思います。そういう大事な局面でゲストスピーカーの方を招いてお話も聞いたんですが,それが経済学部の先生と,経済面からのお話やということやったんですが,これはどういう意図でこういう選択をされたんでしょうか。 87 ◯住本教育委員会事務局指導部健康教育課長 今回,中学生の昼食についてということで議論をなされておりまして,いろんな観点から先生方の方から──委員の皆さんがご意見を出されておりました。そういった中で,前回もこの場でもお話しさせていただいたように,他の教育施策との比較考量といった側面も検討する必要があるというお話があったかと思います。そういった中で,単に教育施策だけではなくて,もう少し広い視点というようなこともとらえていただきまして,委員の先生方に意見を出していただきたいということで,財政学の林先生をお招きして給食を考える1つの視点を提供していただいたというふうに考えておりまして,より広い視点からご意見がいただけたものというふうに考えております。 88 ◯委員(大かわら鈴子) 私も当日お伺いして,お話も聞かせていただきました。その中でゲストスピーカーの方が言われていたことで,たしか所得の再配分ということも言われてました。給食の位置づけをどうするのか,その整理が財政の面からも必要やという話もされてました。大事なことがちょっと歴史の方から見ても,給食の位置づけから見ても抜けてたんですね。これ国民衛生の動向の方を見てみたんですが,学校給食という項目のところで,その重要性ということが位置づけられているんです。ずっと今まで言われたように貧困対策みたいなところから始まって,こういうふうに書かれておるんですね。最も大きな特徴として,貧困家庭の子供あるいは虚弱児だけに限らず,全児童を対象として学校給食を実施されるように変わったと。そういうことが位置づけられているんですね。しっかりとこういうものが位置づけられたものであると。やっぱりこういうことを踏まえた上での議論ということで言えば,その全員喫食という,そのあたりの重要性はもっと議論が必要なんではないでしょうか。 89 ◯井川教育委員会事務局担当局長 委員の先生方からのご意見を見てみますと,いわゆる全員喫食が望ましい,その前提に立ってお話しされている方がほとんどであるなと,そういうふうに思っております。当然,今委員がご発言されたような,いわゆる全員がということも念頭に置いてのご発言でないかなと思っております。  以上です。 90 ◯委員(大かわら鈴子) その点については全く違うこと,逆のことをゲストスピーカーの方は話をされたわけですよね。経済面でどう考えるかと,どこまで税金を出したらいいのかとかを考えてくださいみたいな話をされておるわけですよね。全然違うじゃないですか。  それから,私,前回も言いましたし,その前も求めたと思うんですが,局長のご答弁の中で,やっぱり子供たちにとっての給食の教育的な位置づけ,これについてもしっかりと議論をしてくださいよという話をして,それをやりますという話やったんですけども,やっぱりそれもされないままに来ています。それについて,例えば今回そのゲストスピーカーの方にそういう方に来ていただいて,もっとその辺の議論を深めるとかいうこともできたんじゃないかと思うんですね。それがこういうことで,財政面の話になってしまったというのは,ちょっと教育委員会の思っている方向に議論を導きたいとか,そういう考えがあったんじゃないですか。 91 ◯井川教育委員会事務局担当局長 給食をどう位置づけて,いわゆるこれ税で負担していく部分でございますので,どういうふうな形をとるのがいいのかいうことも視点の1つに入れるという意味からゲストスピーカーの方がおっしゃられたと考えております。  それとあと,いわゆる食育の関係等について,10月に各委員の方がそれぞれの施設を回っていただいて,それの全体の中でご意見の発表等をしていただく中で,食育についてもどういったやり方・方式で食育がどう保たれているのかと,こういった発表はされたと,そのように認識しております。  以上です。 92 ◯委員(大かわら鈴子) そういう面から考えていけば,今までも出てましたけども,そういう面を考えてもいろんな問題を解決していくという点でも,ここに書いてある選択制やとかそういうことはなかなか難しくなってくるんじゃないかというふうに思うんですね。先ほど財政面のことも言われてましたけども,いろんな課題があると。そういう財政状況ということでいえば,こういう課題があって,これぐらいお金がかかってという具体的なそういう話は委員の方にはどこら辺まで説明をされているんでしょうか。 93 ◯井川教育委員会事務局担当局長 いわゆる4つの方式,その中でデリバリー方式では食缶方式と,もう1つの弁当箱方式に分かれておりますが,それぞれの方式でいわゆる財政的にどれぐらいの負担があるか。40年間という長いタームの中でどれぐらいのコストになるかという,こういう点についてはご説明しております。  以上です。 94 ◯委員(大かわら鈴子) ほかにもいろいろ出されてました課題についてもそういうご説明をされているんでしょうか。その中で比較して給食はできるだけコストを抑えるみたいな話になっているんでしょうか,どうなんでしょうか。 95 ◯井川教育委員会事務局担当局長 いわゆる教育現場が抱えるさまざまな課題,端的に言いますと,エアコンの問題であったり,トイレの問題であったり,そういった何をどう優先していくべきなのか,こういったことにつきましても一応ご説明し,その中でいわゆる税をどういうふうに使っていくかという観点も見ていただいて,方向性を決めていただくと,こういう形になっていると思っています。  その中で,いわゆる学校給食をどうしていくのか,その方式について基本的に4つのうちの,いわゆる自校と親子方式は物理的な困難な面があると。それと全員喫食どうこう,先ほども答弁いたしましたが,いわゆる全員喫食が食育上の観点からは好ましいという,こういうご判断をされているわけです。ただ,それを実際にどう実現するか,いわゆるアンケートの中での保護者の意見をどう尊重していくのか,そういった点があるという課題として挙げておられると,そういうふうにとらえております。  以上です。 96 ◯委員(大かわら鈴子) 先ほども財政の問題では出てましたが,神戸市全体で考えれば,それは例えば一番望ましい自校方式だって,全然不可能な話ではないというふうに私も思うんですね。そういう点から言えば,やはりここの結果のところに書いてありますように,対象から外すというんじゃなくって,しっかりとその辺の議論もしていくというものに直していくべきだと思うんです。これを対象から外すことが現実的であるということを言われてますが,これまでの議論の中で委員からはこういう意見は出てないと思うんですが,いかがでしょうか。 97 ◯井川教育委員会事務局担当局長 学校給食をどうしていくかの中で,いわゆる実施するに当たりまして,できるだけ早い実施を求められていると。その観点から見ましても,自校調理につきましては,非常に長期間かかってしまう,いわゆる建てかえの問題があったり,そういった段階,あるいは校舎の改築とか,そういった問題が出てまいります。そういったことを考えても難しいというご判断になっていると思っております。ただ,議論の中で,委員の方から出ていないと,そんなことはないと思っております。 98 ◯委員(大かわら鈴子) 全部一応傍聴されていた方もたくさんいらっしゃいますけども,一度もそういう発言はなかったというふうにお聞きをしております。その点でいえば正確な議事録をつくっていくべきだったと思うんです。私たち議事録と称してメモをいただいてますけれども,大まかにまとめたものなんですね。だから一字一句そのとおりに書いてある,普通の議事録ではないんですよ。だからやっぱりそういう話になってくるんやと思うんです。確かにそのお聞きしたところでは,委員からはそういう話は一度もなかったということです。だから,これを委員会の意見として入れるというのはおかしいというふうに思います。いかがですか。 99 ◯井川教育委員会事務局担当局長 配付しておりますまとめの資料ですが,これの18ページ,検討会の意見,下の段ですね。ここに一番初めに,自校調理方式は理想的かもしれないが,今の市の財政では難しいのではないか。例えば空調設備の整備や少人数学級など,今の子供たちにとって優先的に考えていかなければならない課題が他にもあるのではないか。こういった発言はございます。 100 ◯委員(大かわら鈴子) これが外すという意見になぜなるんでしょうか。 101 ◯井川教育委員会事務局担当局長 自校調理方式は今の状況の中では難しいというご意見であるということだと考えております。 102 ◯委員(大かわら鈴子) これ全体の意見ではないですよね。この前の検討会もお聞きしましたけども,そこでもやっぱりそれが一番望ましいという話はされてましたし,全員喫食のことも言われてましたし,温かいものをみんなでという話もされてました。ということは皆さん,思っていらっしゃるんですよね。それがちゃんと実現できるのはやっぱり自校方式なんですよね。それをこの一部の意見で全体のまとめができ上がるというのはいかがなものでしょうか。 103 ◯井川教育委員会事務局担当局長 今委員ご発言になった温かいものをというのは自校調理だけでないとできないかというと,そういうことはございません。いわゆるセンター方式あるいはデリバリー方式の中でも保温食缶を使うと,こういった形で温かいものというのはできるかと思っております。それと弁当箱方式につきましても,いわゆる他都市でのいろんな研究,実際にやっておるレトルトの活用とか,そういったこともございますし,これは今後課題になってくるかと思っております。 104 ◯委員(大かわら鈴子) その辺の議論は午前中に味口委員の方から申し上げました。実際にいろいろな方式を皆さん見てこられた,体験もされてきたけど,やっぱりぬるかったりとか,冷たくなってたりとか,そういう問題があったと。そういうところから考えると,やっぱり自校方式やなという話がもう出てましたよね,たしか。だからこそ,そういうことも盛り込んだこのまとめにするべきだというふうに思います。皆さんの意見をきっちりと反映させるものにするべきだというふうに思います。  財政状況のことなんかもずっと言われてますけども,以前,私たちがお聞きをしたときに,教育長,言われましたよね。その検討会の中で例えば自校方式,これええやないかと,そういう話になったらちゃんと市長にも言いますよという話もされました。市長の方もそうなったら考えるんやということも答弁をいただいてます。そういう面ではきっちりと示して,そのことも示していただきたいと思います,検討会の方に。いかがですか。 105 ◯井川教育委員会事務局担当局長 済みません,配付資料の19ページにも出ております。この4つ目のちょぼのところに,食育をしている立場から言うと,全員喫食で温かいものを食べる自校調理方式が望ましいが,神戸市は他都市と違い調理施設を設置するという点でかなり難しいと感じると。財政のこともあるが,今の神戸市の環境で自校調理方式が可能なのかと思う。  それと,あと一番下の部分でございますが,下から2つ目ですね,最後の2行にございます。自校調理方式や他の方式だと10から20年かかると聞く中で,今の状況を解決していくにはまず選択制であってもよい。これは選択制と自校調理方式というのはちょっとまた別ですけど,自校調理というのは非常に年数がかかるということを書いております。  それと,最後の行ですが,京都市の例をとった部分の3行目の最後の方ですが,自校調理方式は時間や経費がかかり過ぎるし,神戸市の場合は弁当を持って来たい子供も,持たせたい保護者がいてと,こういったことがございます。ここも選択制いう意味での部分でございますが,時間や経費がかかり過ぎる,こういった意見も出ております。 106 ◯委員(大かわら鈴子) だからその経費のことは心配ないんですよと。そう決まったら何とかやりましょうと市長は言われているんですから,だからそれを示していただきたいんですよ。その経費の縛りがあるとか,いろんな縛りがあるが,それを取っ払って,子供たちに本当にいいものは何なのかという議論を深めてほしいんですよ。それをするべきだと思いますよ。早くできて,お手軽で,でも中身は,みたいなことになってしまったらね,意味ないじゃないですか。  施設面での話も午前中に味口委員の方からさせてもらいました。全く可能性ないわけじゃないと。実際見てきて,現場の方もここはこうやったら,お金さえつけたら可能性はあると,そういうことも言われてるんですよね。そういうことで,局長も先ほど調査もこれからもしていくという話をされてるんですから,まず調査をされて,その結果に基づいて,教育長の答弁や市長の答弁を伝えていただいて,そこでもう1度議論をするべきやと思いますが,いかがですか。 107 ◯永井教育長 確かに本会議の中でこのあり方検の中で出た意見については,それは尊重するということは言っております。ただし,自校調理については,これは私もはっきり言っておりますのは,物理的に不可能だということを何回もはっきり言いました。経費的な面も1,000億を超えるというふうな状況でございますので,これについては何回も言いますが,学校の教育環境整備の中では空調もございますし,あるいは耐震の問題もございますし,トイレもありますし,空調だけでも太陽光の発電施設を同時につくれば120億はかかるわけでございますし,そういったことを全部できるだけ優先順位をつけながらでございますけれども,早い段階で私たちの方はやっていきたいという決意もはっきりさせておりますので,そういった中でトータル的に考えて自校調理方式は論外だとは言いませんけれども,外すべきだというふうな結論を出すべきだというふうに思ってございます。  以上でございます。 108 ◯委員(大かわら鈴子) 繰り返しになりますが,教育長は,今,場所的なことで無理やということも言われましたが,それ先ほど言ったように無理じゃないよということを示しているんですね,私たち,今回。その無理やというのは,何を根拠に言われているんですか。 109 ◯永井教育長 これについては中学校の校長に確認した,そういう調査の上で言っておるわけでございまして,きっちりそういう調査をした上で発言しておるわけでございます。  以上でございます。 110 ◯委員(大かわら鈴子) これまでの議論を聞いていただいていたでしょうか。私たちが言ってたのは,学校長に問い合わせをしたと,その調査表をもとに私たちも現場に行って見せていただき,声も聞かせていただき,それで無理じゃないなということをお聞きをして帰ってきて,そのことを午前中に言わせていただいたんです。その上で私たち言わせてもらってますので,それを踏まえての答弁をお願いしたいんです。そのことについて,またこれから調査もされるということでしたからね。やはりそういう可能性を排除するのじゃなくって,やっぱりその可能性があるということを私たち示したんですから,やっぱりそれをきっちりと調査をして,それに基づいて検討していくべきだというふうに思いますが,いかがですか。 111 ◯永井教育長 自校調理については何回も言いますが,経費的にもこれは無理でございます。  以上でございます。 112 ◯委員(大かわら鈴子) その無理という結論を出されるのはおかしいでしょう。言われてましたけど,耐震化なんかでもそうじゃないですか。お金かかったけど,何年もかけてやっぱり取り組んでこられたじゃないですか。これだって同じじゃないですか。神戸市は大転換するんですから。やっぱり国費も入るし,そのあたりではちゃんとやっていったらどうでしょうか。 113 ◯永井教育長 これにつきましては無理なものは無理でございます。予算の今回の調査費の計上に当たりまして,るる予算要求の段階でいろいろ議論はしておりますけれども,そういう自校調理については一切俎上にも上げておりません。  以上でございます。 114 ◯委員(大かわら鈴子) これまで検討されてきたその中でも,そういう望む声も出てきてた。それを教育委員会の方で排除をして,今その結果をそういうことで出したと。それ自体は私は問題ではないかなというふうに思います。やはり,実際上,私たち申しましたようにその可能性もあるんですから。国費のこともちゃんと入るということも確認をしてます。それに,子供たちにとってもやっぱり最善のものということで,これまでずっと検討会でも委員さん方は一生懸命議論されてきた。その中でみんなそろって温かいものを──望ましいのは自校方式だという話も出てきたんですから,やっぱりきっちりとその話をしていくべきだというふうに思います。その調査もされるということなんですから,それに基づいてもう1度具体的に話を今度は給食をやるという,そこから出発をして議論をするべきだということを求めておきます。 115 ◯委員長(森下やす子) 他に。 116 ◯委員(壬生 潤) あり方の検討会におきまして,学校給食を導入することが望ましい,そして充実した給食を目指していただきたいというまとめが出ましたことを評価したいと思います。  また,教育という観点はもとより,社会的な意義も考慮をされた上でこういう意見のまとめをされたということで理解をしております。  そして,残された課題といいますか,全員喫食か選択制か,また大きく分けるとセンター方式かデリバリー方式かということですけれども,ここでお聞きしたいのは,喫食率との関係なんですね。他都市とか現実に今行われている給食でセンター方式・デリバリー方式,喫食率がどういうふうなことになっているのかということはわかりますでしょうか。 117 ◯井川教育委員会事務局担当局長 他都市ということで政令市の例を申し上げますが,いわゆるデリバリー方式で選択制をしているところでございますが,相模原市で,これは平成22年度から給食を開始しております。53.9%になっております。新潟市は平成15年から実施しておりまして63.5%,名古屋市で平成5年から実施いたしまして58%でございます。京都市におきまして平成12年度から実施いたしまして29.4%,あと広島市が平成9年度から実施いたしまして55.6%となっております。  センター方式でやっておるところは,政令市では,仙台・千葉・福岡・静岡・熊本,これにつきましては全員喫食という前提で進めておるように聞いております。  以上でございます。 118 ◯委員(壬生 潤) 今のお話を聞いてますと,実施方式については4つあるうちの全員でセンター・選択でセンター・全員でデリバリー・選択でデリバリーのうち,今のお話でいくと,センターだと全員で,デリバリーだと選択だというようなくくりになるのかなというふうに今お聞きして感じたわけですが,それでよろしいんでしょうか。 119 ◯井川教育委員会事務局担当局長 全員喫食するかということと,どこでつくるか,いわゆるデリバリーであるとか自校調理であるとか,これは直接のあれはございません。例えばデリバリー方式を採用いたしましても全員喫食だという前提で全員食べると,これが原則であるという方法はとることは可能だと考えております。 120 ◯委員(壬生 潤) それでは,今までの議論の中でやはり業者さんの選択がこれまたポイントになってくるというふうなお話がありましたですけれども,この両論並記になっているということは,やはり例えばセンター方式なんかだと,結構,行政の側でなくて民間の業者さんの投資が過大であるから,本当に受けてくれるかどうかもわからないのに,ここで決めてしまってもというようなことがあって,両論並記になっているのか,また別の意味合いもあってなんでしょうか,それはどうでしょうか。 121 ◯井川教育委員会事務局担当局長 一般にセンター方式と申しますのは,これは行政がそのセンターを建てて,それを行政直営でやるのか,あるいは民間の業者に委託して運営を任すのかと,この2つに違いがあるわけですが,いわゆるデリバリー方式は民間がつくった調理場,ここを活用して,そこから運んでくる,いわゆる行政がそれに発注してつくらせると,こういうやり方でございます。この違いはございますが,いわゆるセンター方式の,これもメリット,デメリットそれぞれあるわけですが,基本的には非常に例えば神戸市の中学校給食をセンターでやる場合でしたら,全国的に見ましてもセンターというのは1万食が限界やに感じております。1万食以上をやるいう部分は,例えばセンターが同じ敷地に2つ建っていると,こういった場合はございますが,基本的には1万食以内になっております。教職員入れまして3万9,000食でございますので,4センターをつくる必要がございます。4つのセンターがいわゆる地理的なことも考えながら,敷地を確保し,あるいはセンターを建設していくと。こういった事業にかなり経費もそうですが年数がかかると,こういったデメリットもあると,こういったことも考慮してということで両論になっておると,このように理解しております。  以上です。 122 ◯委員(壬生 潤) 失礼しました。投資をするのは行政の側だということですね,センターの場合ですね,で委託をするということですね。  直接喫食率とは関係がないと言いながらも,現実の問題としては喫食率はそういうことで,センターだと全員喫食,デリバリーだと最高で現状で63.2%ですか,政令市では。ということで,実質現実を見れば,それぞれの方式に伴って結果として出ているということなんですけど,今お伺いしていると,全員喫食が望ましいけれども,やはり導入を早くしたいということで,デリバリーの方式をある意味ではとらざるを得ないという方向で考えておられるのかなというふうに今感じたわけですけれども,それはそのようなことでしょうか。 123 ◯井川教育委員会事務局担当局長 細かく承知はしてないわけですが,他都市はいわゆる選択制を大前提に中学校給食を開始したんだと思っております。選択制ということで,それに一番適したやり方というのが実はデリバリー方式の中の弁当箱方式であったということだと考えております。先ほど申し上げましたデリバリー方式の中にも,例えば食缶によるいわゆるセンター方式とほとんど変わりません。そういったやり方をすることも可能は可能でございますので,そういったことができる業者を探してくるわけですが,そういった中で全員喫食,あるいは弁当箱方式だとしましても,これ全員ですよという前提で全員分を持ってくる,これは不可能というわけではないと,このように考えております。 124 ◯委員(壬生 潤) 基本的には,この給食を目指していくということですから,その上でこれは共通の認識としてあると思うんですけど,やっぱりできるだけ多くの生徒,そして保護者の皆さんに喜んでいただくということがやっぱり課題になってくるので,その業者の選定もやっぱり大事だというお話はよく理解ができるんですけれども,繰り返しみたいなことになりますけれども,量があるから全体の量を減らすとかということではなくて,やっぱりコストというのは1食当たりのコストについて,できる限りコストパフォーマンスを上げていく,最大の効果を上げていくような方法もにらみながら,そしてできるだけ多くの皆さんに喜んでもらえる,逆に言いますと,せっかく給食を実施されたのに,お母さん,給食がおいしくないからやっぱり弁当の方がよかったよねみたいなことにならないように,ぜひぜひお願いをしたいということで終わります。 125 ◯委員長(森下やす子) 他に。 126 ◯委員(小林るみ子) 中学校給食に関しても気になることが1点ありますので質問をさせていただきたいと思うんですが,その前に,先ほど大かわら委員の質問の中にあったんですけれども,この意見のまとめなんですが,ずっと以前,支援学校のあり方検討会か懇話会か,そういうのが継続してあったんですけども,そのときの会場でたくさん出た意見,それがはしょられてというか,随分違った形でまとめられていたということを私自身経験していますので,ある意味ではこの意見のまとめというものの信憑性というものに疑問もすごく私も抱いております。これは意見として言わせていただきます。  中学校給食の質問なんですけども,この検討会に出された資料というのは,もう既に出されているわけですから,今さらというふうにもあるんですが,やはりこれはこれからの中学校給食のあり方というか,方式・やり方,そういうことに影響してくることですので,ちょっとだけお聞きしたいと思います。  この中学校給食に関する各側面というこの資料があります。5つの項目が挙がっております。子育て・子育ち支援というのがありますね。やはり中学校給食になれば,共働き世帯,それからひとり親世帯というのは非常に大きな支援になるわけなんですね。それはアンケートにも随分ありましたし,私自身もそう思っています。結果として,働く女性が社会進出になるという,そういうふうなものであって,男女共同参画というのをこういうふうに大上段に構えて,先ほど教育長も言われましたけど,大層に取ってつけたように書くものではないんではないかなということを私も非常に印象として持ちました。あくまでも子育て支援の1つになるという,そういう側面だと私は思っています。  それで,学校給食の目的についてということで3つ目的が挙げられておりまして,この側面の3つが出されているわけなんですが,1つは経済的困窮対策,2つには子育て支援,そして3つには男女共同参画というふうに書かれているんですけれど,私,肝心の健康増進,栄養のバランスの問題が目的に入ってないのは非常におかしいんではないかと,この資料を見てずっと思ってたんですよね。やはりその目的の一番肝心の栄養のバランスというのがアンケートの結果の中にも出てましたし,皆さん方のご意見の中にも随分あったと思うんですが,これが目的ではないのかなと,ちょっと改めて疑問を持っているんですが,その辺のところをちょっとお伺いしたいと思います。 127 ◯永井教育長 もちろん食育というのは当たり前のことでございますので,あえて書かなかったということでございまして,最も大事な目的だということは,我々の方も認識は同じでございますので,誤解のないようにしていただきたいと思います。 128 ◯委員(小林るみ子) あえて書かなかったというのが私にはわかりませんが,やはり一番大きな目的をまず出すべきだと思いますし,これはこれからの神戸市の,特に教育委員会の中学校給食に対しての姿勢というか,それにかかってくると思いますので,やはりこれはちゃんともう1回訂正していただきたいというふうに思います。その上で,これからの給食のあり方ですよね。方式も含めて議論に入るべきだというふうに思うんですけれども,ぜひその辺のところの訂正をお願いしたいと思います。  それと,この検討会のまとめを得てこれから神戸市が方針を出していくわけですけれど,今後の流れですね,何度かもう午前中にも質問が出ていたと思うんですけども,タイムスケジュールというのをしっかりと,もう恐らく教育委員会としては描いていると思うんですけども,その辺のところをお聞きしたいと思います。 129 ◯永井教育長 午前中も申し上げたんですが,今回の報告書を市会でいろいろご審議いただきまして,この2月8日には予算絡みでの市長の給食に対する考え方が示されるんだろうというふうにまずは思っております。その上で,具体的に今後,予算がつき,きょう一部新聞紙上には出てましたが,そういった予算を使いながら,きょう午前中にも申し上げましたように,まだ実施の方法でございますとか,幾つか課題の整理でございますとか,そういったことの整理をした上で実施方法について決定をして,それを前提に業者にもいろいろ当たりまして,どの辺までの給食ができるのかということもある程度見通しを持った上で具体的な──一方で配ぜん室というのはセンター方式にしろ,あるいはデリバリー方式にしろ要るわけでございますので,そういった建設も進めながら,できるだけ早い段階で給食の実施をできるように持っていきたいなということでございまして,まだ,具体的に実施方法等について,このタイミングでというふうなことはまだはっきり今の段階ではしてないということでございます。  以上でございます。 130 ◯委員(小林るみ子) もうこれで終わりますけれども,これからこの検討会のまとめをもとに,真っさらな状態で入るという,これからここの委員会も含めて審議をする余地があるというふうに確認してよろしいですか。 131 ◯永井教育長 真っさらといいますのは,どういう意味でしょうか。 132 ◯委員(小林るみ子) 先ほど教育長の私見は随分とお聞かせいただいたんですけども,そうではなくって,教育委員会としてやはり方針というか,方向性を出す段階では真っさらだと私は思っています。 133 ◯永井教育長 私個人の意見として言っておるものばかりではございませんので,ある程度予算の審議──もう平成25年度の予算というのは要求も終わって,ある程度固まっておるわけでございますので,そういった部分の意見については教育委員会としても固まっておると,そういった意見になっておりますので,真っさらといいますのは自校調理も含めて真っさらかというと,そうではございませんので,その辺は誤解のないようにはしていただきたいというふうに思っております。  以上でございます。 134 ◯委員(小林るみ子) もう質問しないつもりだったんですけど,ということは,もうスタートしているというふうに解釈してよろしいんですか。 135 ◯永井教育長 スタート,何をもってスタートというのかようわからないんですが,一方で予算の要求スケジュールというのは,これは決まっておりますので,それに我々の方は乗っていかないといけないという,こういう一方の制約はございます。そういうことをクリアしながら,このあり方検もやってございますので,スタートしておると言えばスタートを部分的にはしておるというふうに申し上げておきます。 136 ◯委員長(森下やす子) 他にご質疑ございますか。 137 ◯委員(軒原順子) 先ほど壬生議員も言われたんですけれども,今回あり方検討会におきまして,他の教育環境との優先順位もあるが,総じて中学校給食については実施する方が望ましいとの意見が出され,本当にそのまとめの意見を重く受けとめて,神戸市としてもこれからスタートということで本当に早期中学校給食の導入に向かってこれから進んでいくということは本当によかったなと思っております。  先ほどからご議論があるところなんですけれども,5つの実施方式も自校調理方式と親子方式については経費面,また実施時期等,何年も,また10年とかかかるということを考えると,対象から外すことが現実的であるとの意見が出されましたけれども,これもこのとおりではないかなと思いました。  また,その中でセンター方式とデリバリー方式ということになるんですけれども,さまざまな食缶方式とか,また弁当箱になるか,それも議論のあるところなんですが,やっぱり一番大きな点は選択制をとるかどうかということになってくると思います。これについても食育の観点からは全員喫食が望ましいが,保護者・生徒の希望も踏まえて,家庭において自由に選択できる選択制の余地も否定できない,これも本当にこのとおりだなと思いました。  私自身は,前も言ったんですけれども,選択制の場合,不平等感みたいなものというのか,そういうものがないのかなというのを心配していたんですけれども,昨年度,文教委員会で京都に視察に行かせていただいたときに,皆さんがお弁当,給食を食べているところを見させていただきまして,本当にそういうのは全然感じない,みんな本当に楽しい雰囲気の中で食事をされていて,そういうのでは,子供たちにはそういったことは余り関係ないのかなと感じたことですけれども,そういうふうに思いました。  そういう中で,先ほども京都が約30%ですか,また,相模原のほうも会派のほうで視察に行かせていただいたときには,60%の喫食率を目指して,教育委員会の方が現場に出向いて一生懸命PRをされて,喫食率を高く保つ努力をされている姿に,本当にすごいなと思ったんですけれども,デリバリー方式を採用した場合,本当にその業者の選定,そこが一番大事であると先ほどお話がありましたけれども,そのことも踏まえて,また教育委員会の皆さんの努力も大変な努力が要ることになるかなと思うんですけども,その点はどのようにお考えでしょうか。 138 ◯井川教育委員会事務局担当局長 デリバリー方式で業者の選定が大切,まさにそのとおりだと思います。どんなやり方にいたしましても,先ほど来出ております,子供にとって安全で安心でおいしい,栄養面もバランスのとれた,こういった給食を目指していって,だれからも喜ばれるような給食をやっていきたい,こういう意気込みでおります。  その中で,例えばデリバリーの弁当箱方式になったとしましても,これに変わってよかったというようなメニューなり,方式というんでしょうかになるように,そういった業者を育成していくというんでしょうか,そういったことも大切ではないかなと,そのように考えております。  以上です。 139 ◯委員(軒原順子) あり方検討会の中の意見にもありましたけれども,食の楽しさ,また豊かさ,みんなで食べる楽しさが子供たちに伝わることが必要であるという意見も出ておりましたけれども,本当においしい給食,そういったことを目指して取り組んでいかなければいけないのではないかと思いますが,その点はいかがでしょうか。 140 ◯井川教育委員会事務局担当局長 今ご意見ございました食育という中でも,当然,子供たちが一緒に食べて,その中で楽しい学級づくりというんでしょうか,そういったものにも反映できる,そういった給食でありたいと,このように考えております。  以上です。 141 ◯委員(軒原順子) 本当に今,子供たちの食の乱れが懸念されているところなんですけれども,その京都に視察に行かせていただいたときに,ご説明があったんですけれども,言いにくいことですがということで,以前は生徒の中にも反抗するような生徒がおりましてということで,そういう中で,中学校給食が導入できたからということだけではないと思うんですけれども,子供たちの食生活が安定することによって,精神的にも落ちついてきましたという,そういうご説明があって,私もああそうなんだ,食育というのは大事なことなんだなということを感じました。本当に神戸の中学生の皆さんにとって,本当にこの中学校給食が楽しい,おいしいと,また喫食率も高く保っていけるような,そういう努力もこちらもしながら──まだデリバリーに決まったわけではないですが,そういった努力も本当にしていただきながら,これからの中学校の給食を考えていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。
     以上です。 142 ◯委員長(森下やす子) 他にご質疑ございますか。  (「なし」の声あり) 143 ◯委員長(森下やす子) 次に,報告事項,神戸市立工業高等専門学校のあり方の検討に関する報告書概要について,ご質疑はございませんか。 144 ◯委員(たけしげ栄二) この検討委員会の資料を見せていただきますと,5学科ありますね,機械・電子・電気・応用・都市工学科とあります。  神戸市が医療産業都市というようなものを目指していますけれど,この高専がこういう神戸の医療産業にどのようにかかわっておるのか,あれば聞かせていただきたいと思います。 145 ◯林教育委員会担当部長 私ども神戸高専につきましても,以前から医療産業都市構想にできるだけかかわろうということで,例えば,PETという健診機器がございますけれども,こういう研究・開発について,先端医療財団との医師との共同研究をしていた実績もございます。また,機械金属工業会の会員企業さんと一緒に医療器具を製作するというようなこともかかわっておりますけれども,これらの分野にかかわらず,これからいろんな分野で提携ができるようにしてまいりたいということで,最近では,車いすの研究などもさせていただいているような状況でございます。 146 ◯委員(たけしげ栄二) 非常に難しい話かもわかりませんが,ここに応用化学学科っていうのがありますよね。これは,例えば,いろんなことを考えられるんですが,今の医療産業都市における研究としては,たんぱく工学というかね,非常に難しいかもしれないけど,こういったものをやっぱり目指していただきたいと思いますけど,どんなもんでしょうか。 147 ◯林教育委員会担当部長 確かにたんぱく分野というのは非常に高度なレベルでございまして,私どもの学校でやっておりますような応用化学の分野とはちょっと離れているのかなという気もいたしますけれども,あきらめずにいろんなところで勉強していきたいと思っております。 148 ◯委員(たけしげ栄二) その回答を聞いて安心いたしました。やっぱり,神戸で生まれ,神戸で学び,神戸で働けるという場所が,やっぱりこういったことがひっついていく必要が私はあると思っています。  この中で,8ページ,高等専門学校決算状況というものを拝見いたしますとね,運営費・研究振興費,そして実験実習費,これ実は,平成16年には7,400万円,今,平成22年度は2,200万円,実習については2,800万円が1,600万円,やっぱり,こういう研究費,その山中教授がノーベル賞をとった後,政府は研究費をつけた。やっぱり一番大事なのは,基礎研究費が大事なんですね。このことについてももっと教育長,しっかり予算をつけるべきではないかと思いますが,いかがでしょうか。 149 ◯永井教育長 高専の予算の90%がもう人件費になっております。16~17億円の予算だったと思います。教育委員会の予算が600億円弱でございまして,その中で高専の予算が20億円弱でございます。もちろん私も頑張って予算を要求もして,とっていきたいというふうに思っておりますけれども,なかなか財源を内部で生み出していかないという,なかなかつかないということと,高専の場合もほとんど経常でございますので,経常については実態として,やはりカットを前提の予算になってございますので,なかなか厳しいものがあるなというふうに思っております。その中で,できるだけ臨時に回せるものがあるのかどうかですね,その辺を今後十分吟味して,高専ともよく調整してやっていきたいというふうに思っております。  以上でございます。 150 ◯委員(たけしげ栄二) これ,子供たち,生徒にとりまして一番大事な費用というのは,実験実習費なんですね,これがやっぱり非常に下がっておるから,私は一番心配をしています。やっぱりこういった研究を重ねていくことによって,将来のあれが発明されてくるわけですから。ぜひとも大いに力を入れてもらいたいということをもう1度言って,質問を終わります。 151 ◯委員長(森下やす子) 他にご質疑ございますか。 152 ◯委員(守屋隆司) まず,この神戸高専を取り巻く状況という部分を読ませてもらうと,これは全国的なこの少子化の傾向等をとらまえてのこの表現だというふうに思うんですけども,これ,神戸高専を取り巻く環境とおっしゃるんでしたらね,やはり一番は入学の定員を割っているとか,将来的に割る可能性があると,ですから早目に手を打つということで,定員・定数の問題も削減なり,現状にあわせていくというならわかるんですけども,この文中にもありますけど,昨年ですか,2倍ぐらいの倍率を維持しているということもあるようでありますので,この少子化の進行を理由に定数を削減する必要が本当にあるのかなと。  それと,もう1点,それ以外の全国的な高専とか東京とか大阪の現状も踏まえて,同じような方向性ということをお考えのようですけども,やはり特徴ある──やっぱりこの神戸高専というのは,ある意味においては神戸の宝じゃないかなというふうに思う点もあるんですが,どうして定員をこうやって──これまだ提言ですから,このままいくかどうかわかりませんけども,数字を減らさなきゃいけないということになるのか,それをもうちょっとわかりやすく教えていただきたいというふうに思います。 153 ◯永井教育長 先生おっしゃるように,この高専については,私も見直しの中で単に定数を,定員を減にするということだけではなくて,高校なんかの統廃合の場合は,必ず新しい特徴のある,これからこの高校をどうするんだというふうな将来ビジョンを描いて統廃合しておりますけれども,そういったこれからの時代にふさわしい高専にするための神戸の高専の特徴といいますか,そういったものを出していかないといけないというふうに,実は思っております。この辺については,また校長とも十分議論をしていきたいとは思っております。  ただ,過去の実績を見ますと,今,トータルで指定都市で持っている高専というのは神戸だけでございます。あと,東京と大阪,都と府に1カ所ずつあるということと,その残りは全部国立でございます。その中で,定数が一番多いのが神戸高専でございまして,1学年が6クラスで240名,トータル1,200名ということで,全国で一番定員の多い高専ということになってございます。  その中で,過去志願者の倍率が,若干今2倍ぐらいに戻りつつあるんですけれども,23年度で都市高なんかは1.1倍というふうなときもありましたし,25年度も都市高は1.6倍,非常に倍率が2倍もいかないというふうな,そういう志願者の倍率の状況でございまして,下手をすると,このままでは定員を割るようなことはないと思うんですけれども,近い将来,少子・高齢の中でこのままでいっていいのかどうか,非常に危険な状況もございますので,早いうちに手を打っておきたいなという気持ちから,今回の見直しの1つにこの定数の減ということを加えたわけでございまして,そういうやむにやまれぬ理由があるということでございます。もちろん,そういう後ろ向きの理由だけではなくて,そういう場合の人件費については,1クラス,1学年40人をカットしまして200名ですね,5クラスございますんで,それで約2億円弱の予算がほかに使えるということがありますので,そういった面を新しい高専の特徴に打っていければというふうな気もございます。全体の予算をふやしていきたいという気持ちは,当然あるわけでございますけど,この厳しい中で,我々の方としてはかつかつの選択をせざるを得ないということも事実あるということでご理解いただきたいというように思います。  以上でございます。 154 ◯委員(守屋隆司) 定数の問題等も含めて,やはり神戸高専が将来にわたって有能な人材を輩出できるように,ぜひご努力をお願いしたいと思います。  以上です。 155 ◯委員長(森下やす子) 他にご質疑ございますか。 156 ◯委員(高山晃一) 15ページに財務状況の改善ということで,企業や同窓会からの支援など外部からの資金調達に努力するというような表現があるので,ちょっと教えてください。  8ページに,その決算状況が載っていますが,歳入の中に,この外部からの資金調達の実績というのは含まれているんですかね。どこに含まれていて,幾らぐらい毎年実績があるのかというのをわかる範囲で教えてください。 157 ◯林教育委員会担当部長 外部資金については,この歳入の中には含まれておりませんで,例えば共同研究費とか奨学寄附金というのがございまして,これは企業さんからいただくもので,それがちょっと最近は企業さんの方も厳しい状況もございますので減ってきていまして,あと国が大学とかにいろいろと配っております科学研究費助成事業というのがございまして,これは競争的な資金であるんですけれども,申請しても全部当たるわけではないんですけども,すぐれた内容の研究についてはお金が国からちょうだいできると,そういうようなものがございまして,これらのものを合わせますと,平成24年度で3,600万円ほど,特に国からいただいているのは2,800万円ほどございます。これから,これをふやしていって,教員の方の資質の向上なり研究の方に充てていくということで,市民の税金を使わずに,このようなお金をちょうだいしていくことに努力をしていきたいと思っております。 158 ◯委員(高山晃一) この国とか企業からの結局,外部資金の調達に努めるということですかね。で,同窓生なんかはいかがなんですか。同窓生からの寄附とか,そういう,今ちょっと高専のホームページを見たら,これは入学者向けでしょうけど,寄附金は必要ありませんとか,そういう表現は見つかったんですけど,結局,努力するというのは,大体どういうことをこれから新たにやっていこうとされているのか,その辺,ご説明をお願いします。 159 ◯林教育委員会担当部長 同窓会といいますのは,これ明石高専ですね,近くにある明石高専のアイデアでございまして,同窓生がいろんな企業なんかに進出しているんですけれども,その方々に母校を応援していただこうということで取り組まれ始めました。私どもにつきましても,同窓生,もう1万人以上輩出しておりますので,そういう人たちに母校の学生のために何かお手伝いをしていただけないかなという考えでございます。 160 ◯委員(高山晃一) ごめんなさい。ちょっと確認です。じゃあ,現状はそういう同窓生からの寄附とかは受け付けていなかったわけですか。これから始めようということでいいですか。 161 ◯林教育委員会担当部長 これからの取り組みなんですけども,ただ,たまたまなんですが,今年度50周年記念に当たりますので,それにつきましては,今,寄附を募っているところでございまして,これは同窓生の方が学校に来て,どこか集える場所が欲しい,そういう場所について学生も共用できるようなスペースが整備できたらいいなということで,今,寄附を募っているところでございます。 162 ◯委員(高山晃一) わかりました。日本はなかなか寄附文化が,まだまだこう進んでいないんですけど,アメリカだったら,ブルームバーグニューヨーク市長が49年間に1,000億円,ジョンズ・ホプキンス大学に寄附されていたとか,何かそういう報道もありましたんで,そういう点でぜひ日本でも積極的にそういうことはしていくべきだと思いますので,頑張ってください。  以上です。 163 ◯委員長(森下やす子) 他にご質疑ございますか。 164 ◯委員(壬生 潤) ちょっと繰り返しになるようで恐縮なんですが,確認で,この報告書でおおむね支出のうち人件費がかさむので,他の必要な費用になかなか回せない状況があると。で,そういったことを解消して,定員が減になることによって人件費も多少なりとも抑えることができて,そして,その他の費用に回せる。だから,人件費が少なくなったからといって,運営費を減らすのではなくて,運営費をふやしたいという思いがあるからこういうことになったのだという理解でよろしいでしょうか。 165 ◯永井教育長 そういうことでございます。 166 ◯委員(壬生 潤) ぜひ,その本来必要である研究振興費や実験実習費ですね,生徒のために充実を今後ともしていっていただきたいということを述べて終わります。 167 ◯委員長(森下やす子) 他にご質疑。 168 ◯委員(味口としゆき) このあり方検討委員会の委員ですね,これはどのような方で構成されていますか。 169 ◯林教育委員会担当部長 今回,神戸高専についてよくご存じな方とそうでない方ということで,まず,外部評価を平成22年度に受けているんですけれども,これは日本技術者教育認定基準というのがございまして,高専の教育内容について審査をしていただいたんですけども,そのときの4名の委員のうち3名の方に入っていただきました。その方々の専門が機械工学・電気工学,あと企業の経営者ということで,私どもの学科の構成からいたしまして,あと土木の方を大学の学識経験者ということで,今回追加でお願いして,あと入学してくる子供たちの立場からということで中学校長の代表の方,あと,それから出口の方で就職先の企業の方,先ほど企業の経営者もあったんですけれども,あと,それ以外にも人事担当の方に委員をお願いして,それぞれの立場から意見をちょうだいしたものでございます。 170 ◯委員(味口としゆき) 民間企業の関係者は,それぞれどこの方ですか。 171 ◯林教育委員会担当部長 お1人はバンドー化学の人事担当者の方でございまして,もうお一方は──資料の20ページをごらんいただければ,そこに記載しております。もうお一方は,機械金属工業会の会長で,もともとそういう機械の会社のトップの方でございました。 172 ◯委員(味口としゆき) バンドー化学ですけどね,人事・総務部長が検討会の委員になっているということですけど,これ出口だって言うけども,神戸工場撤退しているでしょう。そんな人がこの委員になっているのはちょっとふさわしくないんじゃないですか。どうお考えですか。 173 ◯林教育委員会担当部長 神戸に本社を置かれている企業さんはほかにもたくさんあるんですけれども,実際,物づくりの現場といいますと,ほかの企業の方もどんどん海外へ進出されています。神戸高専の卒業生も実際企業に就職して働く現場というのは,最近はどんどん海外のほうになっていますので,そういうような企業で海外インターンシップというのもこれから考えているわけなんですけれども,そういう海外進出企業の方がふさわしくないということではないと思うんですけれども。 174 ◯委員(味口としゆき) あんまりこれもうやりませんけどね,企業ニーズの把握というのは,確かに必要だと思うんです。それで,出口の人を呼んできたというのは,それはそうでしょう。しかし,その神戸の経済とか,そんなところから抜け出ている人をわざわざ委員にするのは,私はやっぱりふさわしくないなと,こない思うんです。  ちょっと中身の問題に入りたいと思うんですけども,入学定員を40人削減をして全国並みの規模とするというふうに言われているんですが,確かに先ほど教育長からあったように,政令市で高専は一番定員が大きいんだって言われると,たくさんいるのかなと思うんですけども,この人口比での割合って考えますとね,兵庫県全体でもいいですし,神戸市でもそんなに高くないんじゃないかなと思うんですけども,そこはいかがでしょうか。 175 ◯林教育委員会担当部長 高専が全国で私立も含めて57あるんですけれども,人口の多い東京ですと2つでございます。あと大阪府も大阪府立の高専が1つだけというような状況でございますので,兵庫県には明石高専と2つあると。近畿圏で2つ高専があるのは兵庫県だけということでございます。 176 ◯委員(味口としゆき) 東京と大阪しか出てこないんですけどね,これ私ちょっとお聞きしますと,県のレベルでもそんなに高専が明石と神戸高専があるから多いということにはなっていないというのは,これ実情だと思うんです。  それから,先ほど別の委員からもありましたけども,少子化の進行もこれ定数削減の1つの要因だというふうになっているでしょう。ただ,少子化がこう起こっているんだというのは書かれているんだけども,高専でそれがどうあらわれているのかは別にないんじゃないですか。  繰り返しになりますけど,答えてください。 177 ◯林教育委員会担当部長 入学してくる学生の学力を見ておりますと,最近は,徐々に学力の幅というんですかね,トップの方から下の方の幅が広がっているような傾向になりつつあります。どうしても定員を創設以来50年間ずっと維持してきておりますので,入学してくる子供たちの成績というのも,かつてのような水準を維持できていないというのがあるのかなと思います。 178 ◯委員(味口としゆき) ちょっと私が聞いているのと違うんですね。入学者の学力はこの20年では割と高くなっていると。偏差値は大体65だというようなことを聞いているんですけど,それは事実と違いますか。 179 ◯林教育委員会担当部長 入学者の上の方のレベルは確かに高いものがまだ維持できているかと思うんですけれども,40名なり,機械工学科ですと80名の定員がございますので,その中の下の方のレベルとなるとやや厳しいものがあるかなということで,今年度からは,夏休み・冬休み,この春休みについても,ちょっと学力の足りない分については,補講というか,学力強化期間というのを設けて勉強をさせているというような状況になってきております。 180 ◯委員(味口としゆき) この問題は,1つは定員割れはないと。それから,いろいろ差はあるっていうんだけども,全体としての学力も維持されているというのが現状だと思うんですね。だから,あんまり少子化云々というのは僕は正しくないんではないかなというふうに思います。  それから,やっぱり高専の大きい役割としてエンジニアを社会に送り出していくと。神戸市の産業とも本当に深くかかわっているのがここの特徴だと思うんですね。それで,今後の神戸の産業の活性化も含めて,やっぱり今,定数減ということはちょっとあわないんじゃないかなというふうに思っているんですけども,ちょっと私もお聞きしたいんですけども,そのエンジニアの絶対数がやっぱり不足していると,各種の調査でもいろいろ見せていただくと出ていると思うんですが,そういう認識は持った上で定数削減というのは考えておられるんですか。 181 ◯林教育委員会担当部長 エンジニアが確かに不足しているという話は私もよくお聞きするんですけれども,結局,どのようなエンジニアが不足しているかという話になろうかと思います。非常に物づくり,まちづくりの拠点がどんどん海外に行っている。その場で,海外で活躍できるエンジニアというのが,やはり語学力とかコミュニケーション能力が必要になってくるかと思うんですけれども,そのようなものを備えた技術者が必要になっているということが言われておりまして,私どもの方でそのようなことはまだ十分に行えていないというような状況もございますので,これからどんどん密度の高い教育をしていきたいということで,そういうことをあわせますと,ある程度の学力がそろった学生に対してそういうような教育をしていく方がいいのではないかという考え方もあるかと思います。 182 ◯委員(味口としゆき) 私,本当にそれはちょっと高専に対する過小評価過ぎるんじゃないかなと。全体として聞くと,やっぱり高専の卒業生というのは高い評価を受けているというふうにお聞きをしています。  それで,きょうはいっぱい数字はもう挙げませんけども,やっぱり日本における企業の人材不足というのは,やっぱり深刻だと思うんですね。それで,ここの点で大学の理系の卒業生で工学系分野に就職しているのは大体73%なんです。高専は93%が工学関連分野に就職しているということですから,私は,やっぱり高専が神戸の経済や全体の企業との関係では非常に大きい役割を果たしているというふうに評価をするべきではないかなと思っているんですね。  それで,今後の神戸の経済を考えますと,やっぱり市内の中小企業の活性化が本当に大事で,これは質の高いエンジニアなしで達成できるものじゃないと思うんです。それで,今,産業のグローバル化の話も出ていますけども,だからこそ新しいイノベーションを起こすようなエンジニアを育成する,それで,国内で商品開発や日本でしかつくれないような独自製品の開発がやっぱり求められていると思うんです。  それで,一方で,神戸では京コンピューターなどのこういう施設には力を入れているわけですから,そこで定員を減らすんじゃなくて,維持して,やっぱりタイアップして神戸の産業を育成していくという観点をやっぱり太く貫かないと,僕はあかんのではないかなと思うんですが,そこの点はいかがでしょう。 183 ◯永井教育長 私どもも高専が決してほかに引けをとるような高専ではないということは同感でございます。優秀な学生がいるということも事実でございます。ただ,この我々の方はその高専をさらにもっと優秀な学生が入るべき高専にしたいということで,さらに魅力度をアップさせる,そういう学科もつくるし,そういう人材も集めるために改革をしていきたいというふうに思っているわけでございます。  就職率が今現在でも90何%というのは事実でございますけれども,第1次希望のところに必ずしも入れていないということも事実でございますし,卒業生の40%が進学をしておるということも事実でございますので,決して100%が自分が望むそういうところに就職できているということではございませんので,そういったことも十分我々の方で厳しく吟味した上で,さらに──神戸の政令指定市で高専を持っているのは神戸だけでございますので,その神戸の名にふさわしい,恥ずかしくないような高専にしたいという思いからでございますので,決して後ろ向きの改革をする気はございませんので,ご理解をいただきたいと思います。 184 ◯委員(味口としゆき) 終わりますけども,やっぱり第1希望に入れていないという問題を言えば,それは企業側の今のとり方の問題も確かにありますから,それは高専の質の面とちょっと分けて私は考える必要があるんではないかなと思っています。  それで,やっぱり一定の水準を保つには,教員もそうですし,職員もそうですし,それから生徒数もやっぱり一定の維持が必要ではないかなと。問題は,その高専だけにかかわらず,神戸の全体の経済,全体の産業とのかかわりで,やっぱりよく考える必要のある問題だと思うんで,やっぱりこの早計な定数削減というのはちょっと同意できないなというふうに思っています。  以上です。 185 ◯委員長(森下やす子) 他にご質疑ございますか。 186 ◯委員(大井としひろ) 私の方からも──私も物づくり産業の一員として,この議員になる前まではそういうところにおりましたので,この辺の物づくりに志していただける学生の方々がたくさんおられるというのは大変喜ばしいことだと思っておるんですけども,今回は,ちょっとその辺は逆に方向でご意見というか,こういう提言が出されておられるんで,ちょっと2~3お話を申させていただきたいんですけども,先ほどの事務室長のご答弁の中には,学生のトップから下位の子供たちの幅がどんどん広がってきておるというような言い方をされておられましたけど,企業は,高専の方々というのはどういう人たちだというと,やはり即戦力,そして高度な技術なりそういう頭脳,勉強レベルの過程を経てきておられるという,そういう学生の方々を求めておるのは間違いないわけです。  神戸は特に物づくり産業という意味では,大きな企業がたくさんあるわけで,そういうところにも多分高専の皆さん方入ってきていただいておるんだと思うんですけども,例えばどういうところにどれぐらい,どんな感じで高専の方々が行っておられるのか,ちょっと教えていただけます。 187 ◯林教育委員会担当部長 大体神戸市内の企業には就職希望者の3割から4割程度が就職させていただいているんですけれども,皆さんよくご存じの川崎重工業とか,三菱重工業さん,それから音響でいきましたら東和とか,あと神戸製鋼関連の企業さんとか,大きなところもたくさん入らせていただいております。それから,地元の企業,特に建設関係とか,たくさん入らせていただいております。 188 ◯委員(大井としひろ) そういう意味では市高,神戸高専いろんな意味で地場の産業に貢献していただいておるのは間違いないわけですけれども,やはり企業が望むのはレベルの高い,即戦力,そして世界でも戦っていけるようなそういう子供たちというのを望んでおるわけです。ましてや企業は今,会社に入ってから育てていくというような,そういう悠長なことを考えている企業はなかなかないわけで,特に高専の皆さん方というのは,そういう意味では,工業高校を出られた学生とは違う,また,ハイレベルの頭脳というか,勉強してきたことを望んで企業はおるわけなんでね,そういう意味でいくと,トップと下位との幅が広がってきておるというのは,これは問題かなと,それは思うわけです。その幅を狭めるために定員を減らすというのはいかがなものかなと思うんですけれども,そこの幅を減らすための何かこの提言の中には,どういうことを考えておられるのか,ちょっとそこをお聞かせいただきたい。 189 ◯林教育委員会担当部長 提言を受けるまでもなく,先ほどもご紹介をさせていただきましたけれども,今年度から1年生で試験の成績のちょっとよろしくないものについて,夏休み・冬休み1週間程度,物理なり数学なり,基礎的な学力をまずつけさせて,それから,次の専門の教育をさせていただきたいということで取り組んでおります。それから,いろんな補講もどんどん行っておりまして,学力の補い方というのも私ども努力させていただいておるところでございます。 190 ◯委員(大井としひろ) 私も先ほどの給食のときにちらっと話をしましたけれども,そういうところにおりましたので,高専の方々もよく見学に来ていただいて見ておるんですけれども,高専の方々は自由なそういう濶達な校風の中でやっておられるということで,これは神戸高専だけの話じゃないですよ,全体的な話の中で,結構自由というか,謳歌されておられるというか,要は企業とかそういうところの感覚が,高専の方々は社会常識とか──どういう言い方をしたらいいか,ちょっと微妙なんで難しんですけれども,そういうところの,ただそういうお勉強だけじゃなくて,社会常識とかそういう社会に入ったときとか,そういうところがどうかなというようなところも私は感じたこともあるわけなんですけれども,そういう教育も大事だと思いますし,そして高いレベルの教育もしていただいて,なおかつ定数を減らすどうこうはさておいても,やはり,優秀な方々をとっていくためには,そういうことも仕方がないというのであれば,私は受け入れるんですけれども,その辺のところ,今の話,ちょっとまどろっこしい言い方をしましたけど,何かご見解があったら,ちょっとお聞かせいただきたい。 191 ◯林教育委員会担当部長 かつては企業を訪問をさせていただいたときに,服装の乱れとかもあったと私も聞いておりまして,最近は必ず企業を訪れさせていただくときはスーツでネクタイを締めてということでやっております。大学と違ってキャリアセンターというものはございませんで,やはりそういうところの社会人としての教育がまだまだ不十分なところもあるかなということで,最近ちょっと外部講師を招いて,そういうところから子供たちに教えていこうという取り組みも始めているところでございます。 192 ◯委員(大井としひろ) 結論から言いますと,要は,やはり最終的に神戸高専を出られた方々は,できたら神戸の地場の産業で,そして優秀な方々がその地場の産業のリーダーとなって育っていただく,その会社の中で育っていただきたいと思うわけなんで,今回の提言については定数を減らす云々というというところの話は私はさておいて,優秀な学生を育てるという観点からこの提言はとらまえていきたいと思っておりますんで,そういう意味で,ぜひ地場の産業に即戦力として,そして地場の地域のリーダーとして活躍していただけるような学生諸君を育ててほしいということでお願いして終わります。  以上です。 193 ◯委員長(森下やす子) 他にご質疑。 194 ◯委員(橋本 健) まず最初に,学生の質を高めていく部分の,今,大井委員がお話された部分で,ちょっと私もつけ加えて言っておきたいんですが,社会常識とか,あるいは,先ほどるるご説明の中にありました上と下の幅が大分広がっているとかというお話がありましたよね,その学力についてもそうだし,社会常識も伴っていないから,そこに手入れをしていくというお話もありましたが,せっかくこれ教育委員会が所管されている学校でしょう。今の話は,小・中学校の教員の方がすごく聞いていていただきたいお話だと思っているわけです。今,議論していることって義務教育課でやっていただかなならんことなんですね,本来。わかります,社会常識であるとか。  私が思い出したのが,数年前ありました九州かどっかだったんじゃないかなと思うんだけど──ごめんなさい,間違っていたら。高等学校の受験の願書をもらいに行くのに,私服でもらいに行ったがために,試験の結果は合格点を上回っていたが,不合格にされたという事件があったと思うんですね。よく思い出してください,ありましたよ。高等学校の受験の際に,願書を取りに行くのに服装の乱れがあったと。試験自体は合格基準点は超えていたけども,不合格になったという事例があった。これはどういう問題になったかというと,適切な入試が行われなかったんじゃないかということで,社会問題になったわけですが,私はあのニュースを聞いたときに,世の中どれだけ狂ってきたんだろうなと。その社会常識が身についてなかったら不合格にされて当然だろうという教育を小・中学校の間にたたき込めていなかったという義務教育に,私は大きな問題があるんじゃないかなと思って,そのニュースを見たわけですが,今,るる議論があった社会常識,当然,高等専門学校ですから,まだ年も若いですし,不足する部分は補うのは当然なんでしょうが,これはすべて高専の責任にするのは,私はいささかおかしい話だなと思っておりますし,入学者のレベルに差があり過ぎるとするのも,これもまた中学校教育の問題じゃないかな。先ほど給食のときもありましたが,そもそも学校の本分は基礎的学力を身につけさせるところだとご説明されていたわけですから,もし,こういう実態があるならば,まず反省すべきは中学校教育,小学校教育に振り返っていただきたいなということを指摘しておきたいと思います。  それで,具体的なこの今回の検討に関する報告書の中で,やはり一番のポイントは定員の削減なんでしょうね。その中で当然財政のお話しも出てきましたし,定数を削減することによる効果,当然優秀な学生に集ってもらうということ等々,それは私はいいと思うんですが,これ定数を削減することによって当然教員の数も減って,そこでの財政効果というか,それは正確に言うとどれぐらいのものになるのか,ちょっと教えていただいていいですか。 195 ◯林教育委員会担当部長 例えばということでございますけれども,例えば国立高専並みに200人とした場合に,1クラス減るという形になります。今6クラスございますので,各学年1クラスずつ減ると6分の5ということになりますと,今,教員が校長を除いて96名おりますけれども,同じような規模の国立高専,定員200人でというのを見ますと,大体80名ぐらいの教員数になりますので,その差というのになります。16名ほどということになります。これの人件費ということになろうかと思います。1人1,000万円ちょっとということになりましたら2億円弱という形になるかと思います。 196 ◯委員(橋本 健) とすると,実は今回議論すべきはその2億円の削減の価値が生まれるかどうかがしっかり議論されないといけないと思っているんですね,私は。本当に私もいい学校だなと思っていて,自分自身も高等学校受験する際には,高専も受けようか受けまいかと悩んだ時期もありましたから,非常に思い入れがあるんですが,その際にやっぱり魅力ある学校かどうかというのは,すごく重要になってきていて,当然今,即戦力だというお話がありましたね,技術者としての即戦力を養成する側面って非常に大きいと思いますし,そこの指標というのはしっかりと具体的な成果で出していかないといけないと思うのが1つと,これは部分的にはウエートは小さいかもわかんないですが,例えば普通科の高等学校に進学を希望されている方,一生懸命勉強されている方もたくさんいらっしゃいますわね,塾へずっと行かれたり,あるいは学校の勉強も一生懸命頑張っていて,よく言う,よくお勉強ができる方たちですよね,生徒さんたちも,じゃあ,その選択肢の中に高専が入ってくるかというと,これ入学時の生徒にばらつきがあるというお話があったから,わざわざこういう話をするわけですが,その選択肢に高等専門学校が入ってくるというような学校づくりをしないとだめだと思うんですね。その魅力ある学校という点で。例えば私なんかは最初から物理系の大学あるいは工業系・工学系の大学に,あるいはそういう仕事につきたいという意思が中学生時分に固まっていれば受けていたかもわかんないけども,まだそこまで固まらない中学生って非常に多いわけで,となると必要以上にそのメリットというか,その魅力を中学生に対して教えてあげないと,受験者の発掘ってできないと思うんですね,受験者の幅広い発掘ってできないと思うんです。  私は,その中の1つの成果というのは,例えば5年で卒業されて,こんな企業に就職できていますよというものを提示される。あるいは普通科の高等学校と悩んでいる生徒にとっては,何が一番魅力的かといったら,やっぱり大学への編入の成果であったりとか,あるいはその専科を終えた後の大学院の進学の結果であったりとか,これはもう隠す必要のない議論だと思うんですが,やっぱりもう4年生の大学を卒業するのがまるで当たり前かのようになっているこのご時世,やはり高専の卒業だけではちょっと不安だなと思っている中学生は絶対いると思うんです,その親御さんもそうだし,しかし高専に入ってもこれだけ選択肢がたくさんあるだよ,大学へも編入できるんだよ,あるいは大学院にも進学できるんだよということをもっとお伝えをしていかないといけないと思いますし,学校の魅力づくりとしてはそこの成果をしっかりと築いていかないといけないと思うんですね。  例えば,優秀な大学へ編入をしている成果はこれだけありますよということになってくると,親御さんも含めて安心してじゃあ高専で学ばせたいなと思うかもわかんないし,あるいは大学院への進学はそこそここういう結果が出ていますよ。あるいはこれだけ有名な企業に就職をしていますよ。地場の企業というお話もありましたが,地場の企業までちょっと私はなかなか把握し切ってないからあれですが,そういう数字をたくさんお見せできていくと,必然に競争力が生まれるような入学試験,つまりたくさんの方が入りたいなと,あるいはそこで勉強をしたいなというような学校づくりができるんじゃないかなと思っているわけです。  となると,今回,このあり方検討会の答申を受けて──答申なのかな,その報告書を受けて,仮に1クラス減らして人件費削減できたよと,そこまではよしとして,じゃあ別の部分でそれだけの成果が生まれるところまで,これが言及できているのかどうかというところを私は注視して見させていただきます。あるいは教育委員会会議で議事録が出ている範囲でも見せていただきましたし,当然グローバル化ですか,その英語力の話も当然議論されているのも見させていただきましたし,ああいうことを本当に結果として残していけるかどうかが肝だと思うんですが,それできますかということだけちょっと聞いていいですかね,出していただきたいんですが,私は。 197 ◯井川教育委員会事務局担当局長 まさに先生がおっしゃったような形で,高専を魅力ある──学生というか──中学から進路を高校,高専に進路を決めようというそういった魅力ある方向へやっていくという必要性があると感じております。今おっしゃられたようなグローバル化への対応,そういったこともどういうことをするのか,これ当然高専の中で今後議論して,こういう取り組みをしていこうということをやっていくと,こういうようなスケジュールになるかと思っております。  以上です。 198 ◯委員(橋本 健) どの数字を見ればいいかわからないが,例えばTOEICの話でもよその高専より低いという話もあれば,4年生大学の卒業生よりは高いという数字もあれば,一体どこの時点でどの数字を採択していっていいか,ちょっと私はよくわからない面はあるわけですが,しかし,私も今4年生の学生たちを見ていると,私も含めてですが,もうかれこれ10年ぐらい前になりますが,まあ勉強していませんわ,大学生,はっきり言って。一般教養の2年間なんて遊びほうけているだけですし,私も1年間は工学系の学部にいましたけども,いやいやいやそれは突然難しくなる勉強に全くついていけないですしね,いわゆる一般教養だという専門課程に行くまでの間,とにかく遊んでいました。そう考えると5年間,その間もしっかりと教員がみっちりついて勉強している学生のほうが,恐らく優秀ですわ,そして,専門知識も恐らく大学の2年間遊びほうけた一般教養を終えたばかりの学生よりは,絶対に優秀です,間違いないはずです。  ですので,そういう人材を私はたくさん輩出していっていただきたいですし,先ほどおっしゃられていましたように,その工学系の大学を卒業した学生の工学系の企業への就職率と高専を卒業されて活躍されている人の工学系企業のお仕事の就職率は,当然彼らの方が高いわけですよね。やっぱり仕事に対する意識が全然違いますから,4年生の大学の子らと。ですから,そういうよりプロフェッショナルな人材というのは,僕は育成していくべきだと思うんですね。  ですから,ここを今回定員を減らすんであれば,それだけの成果を求められますよということです。本来,理想は減らさずに,全員をそこまでの域に達することができれば理想的なんでしょうが,それは2億円なんか安いもんですわね,もし,それが全員そこまで達することができれば。  今回2億円を削減させて,少数精鋭でいくんだというスタンスであるならば,絶対にそこの成果を出してほしいわけです。ですので,今回,この報告書を受けていろいろ取り組みをされるんであれば,今後,その成果というのは,厳しく見ていかれると,追及されていかれるということになってくると思うんですが,例えばその成果はご自身,高専自体がどこに定められているのかという部分のお話が実はこの中には一切ないんですね。何か高めていきたい,高めていきたいだけど,一体,例えば──大学の話ばっかりするのはちょっとあれかもわかんないけども,指標を何に定めるのかですね,その優秀な技術者を輩出するんだとはいえど,一体何をもって優秀な技術者を輩出できたかの指標をどこに定められるのかも含めて,僕は今回,取り組まれるべきだと思うんですが,何かご意見がありましたら教えていただきたいと思います。 199 ◯林教育委員会担当部長 確かに指標となりますと,なかなか難しい点ございますけれども,グローバル化ということで,まずは語学力だろうということで,東京都立の高専が既にネイティブの教員を使って,少人数のコミュニケーション能力の向上ということをやられております。クラスを3つに分けて,英語でのコミュニケーションが図れるようにという取り組みをされておりまして,私どももぜひそういうことをしてみたい。先ほどTOEICの話もございまして,今年4年生全員受験をいたしましたけれども,ちょっと思っていたほどの数値にはならなかったということで,この辺もこれからどんどん力を入れていきたい。  ですので,単純に減らすだけでなくて,そういう意味でまたそれなりの教員はふやしていって,非常勤になるかもしれませんけれども,そういったところに力をずっと入れていきたい,そういうことによって就職の方も高めていきたいと思いますし,先ほど大学の編入の話もございましたけれども,編入先はほとんどが国公立ということで,非常に今はいい成績なんですけれども,やはり行った先でセンター試験を受けていない子供たちということで,例えば英語についてもちょっと学力的に弱い,論文が英語で読めないというようなことも指摘されておりますので,その辺も力をつけさせていきたい。進路について,後々についての力をきっちりつけさせて,就職なり進学をさせたいというようなことで取り組んでいきたいと思っております。 200 ◯委員(橋本 健) これは学校の魅力づくりのテクニカルな部分だと思うんですが,今,お話いただいたことは数字にすごくしやすかった話ですよね。例えばTOEICさせるんであれば,TOEICの点数を決めたらええだけなんです,何点取らせるんだという。これが別に教育の本質やと当然思わないですが,学校の魅力というか,PRにはすごい結びつくわけです。これは大学にもすごく通用するし,企業にもすごく通用するわけですから,例えばそういうものを打ち上げて,逆に打ち上げた瞬間から皆さんには責任が伴うわけですよね。そこに到達しないといけないという義務が生じるわけですから,そういうものをどんどんどんどん打ち出していって,あるいは先ほど来,委員の先生方がおっしゃっているように,神戸にこれだけ貢献できたよとか,しているんだよというわかりやすい──これは数字じゃなくて実績でいいと思うんですけどね,出されていくことを私は強く求めていくということだけ述べて,終わりたいと思います。 201 ◯委員長(森下やす子) 他にご発言。 202 ◯委員(小林るみ子) 済みません。倍率が1.0を切ったわけではない,1.5から2あるわけですから,市立の学校である以上,やはり入学の機会というのを奪うべきではないというふうに,私は思っています。定数を減らすべきではないというふうに思っています。  子供たちの可能性というのは,入学してからどういう勉強をしていくかによって,随分可能性が広がっていくか,しぼむか,それが分かれてくるんだと思っていますので,せめて入学の機会だけは,やはり保障するべきではないかというふうに思っています。  聞き漏らしたのかもしれませんけども,1点だけ,この間ずっと入学志願者が減ってきている,減少する傾向があったけれども,今年度だけはかなりまたふえていますね。平成18年度の水準まで戻ったというふうにも書かれていますけども,何かこれは努力というか,何か原因があるんでしょうか。その辺ちょっとお聞きしたいなと思っています。 203 ◯林教育委員会担当部長 戻ったというのは,去年の24年度入学で,その前の年が1.5倍,学科によっては1.1とか1.2のときがありまして,これに危機感を持った教員が各中学校に訪問に行って,高専とはこういうものであるということの訪問校数をふやしたわけなんですけども,ただ,それは主に市外をふやしたわけなんです。それによりまして,尼崎とか姫路とかの遠いところの志願者がふえたというところでございまして,まだまだ市内に対しての訪問回数をふやすところまではいっていないので,今後その辺で志願者をふやしていく努力をしないと,このままいきますと中学生の数がどんどん減っていきますので,何もしなければ志願者はどんどん減っていく状況にあるのかなと危機感を持っております。 204 ◯委員長(森下やす子) 他にご発言ございますか。  (「なし」の声あり)
    205 ◯委員長(森下やす子) では,次,教育委員会の所管事項に移りたいと思うんですけれども,ちょっと2時間近く経過しております。ちょっと質疑ご予定の方いらしたら,先にお伺いしたいんですけども。  (「はい」の声あり) 206 ◯委員長(森下やす子) ということなんですけども,このまま続行してよろしいですか。  (「異議なし」の声あり) 207 ◯委員長(森下やす子) 3名でしたね。  では,次に,教育委員会の所管事項について,ご質疑ございますか。  挙手願います。 208 ◯委員(小林るみ子) 新友生養護学校のことでちょっとお聞きしたいんですが,3月末に移転をするというふうに,学校の方に入るというふうにお聞きしています。それで,肢体不自由の子供たちは今のまま,前のままの子供たちがほぼ行くんではないかというふうに思うんですが,それに加えて,知的の障害を持った子供たちも入ってくるということが予定をされていますね。そういう意味では,定数と実際の今の応募者というか,入学予定者の数,そこら辺のところがわかれば教えていただきたいのが1点。  2つ目は,かなり通学区域が広くなってきます。そういう意味では,通学バスというのがかなり大変じゃないかなということを懸念しているんですけども,現状,どういうふうに今それに対しての対応をしているのか,対応をしようとしているのか,その2点をちょっとお伺いしたいと思います。 209 ◯片山教育委員会事務局担当部長 委員ご指摘の友生支援学校でございます。今,現状で工事は順調にいっておりまして,この4月に開校するということでございます。友生支援学校の計画規模は,児童・生徒数140名ということでございまして,今,現状25年度の児童・生徒数は,昨年11月出願手続をした段階で110人ということでございます。また,当然,通学支援ということでございますが,肢体不自由の児童・生徒に加えまして,知的の児童・生徒も加わってくるということでございますので,当然,従来のバス,大型が3台ございましたですけども,知的の児童・生徒の増加分につきましては,そのあたりの対応については必要というふうに考えてございます。  以上でございます。 210 ◯委員(小林るみ子) それでは,その通学バスの方は,バスだけでも対応が十分にできるというふうに,今は踏んでおられるのかというのをもう1度確認したいのと,この間,やっぱりこの知肢併置というこのあり方に対して,以前の検討会,懇話会の場でもいろんな異論があったと思いますし,今度,統合しようとしております垂水と青陽西の学校の中でも,保護者の皆さんの中からこの知肢併置についての心配が出ているわけですから,この知肢併置のあり方について須磨支援がこの3月末で1年たつわけですけども,その検証をするおつもりがあるのかどうか,その2点お伺いしたいと思います。 211 ◯片山教育委員会事務局担当部長 まず,友生支援学校の通学バスでございますけども,大型バスに加えまして,ある程度通学のルート等ございますので,そのあたりはできるだけ通学時間が短くなるような形での対応ということを考えてございます。  それから,知肢併置の件でございますけども,委員ご指摘の青陽須磨が昨年の4月から肢体不自由の方が入っていただきましてスタートをしております。今現状のところ,その知的障害の方,肢体不自由の方ともに学び始めて1年近くたちますけども,やはり,先生方がその児童・生徒の動線を分けたりであるとか,あるいは移動するときに肢体不自由の児童・生徒にマンツーマンで教職員が付き添うというような対応をしてございまして,安全面では十分に配慮をしていっております。そのようなことから,この1年たつわけでございますので,青陽須磨の知肢併置の評価につきましては,これは学校評価の取り組みを青陽須磨でも行っておりますので,当然,教職員のアンケートあるいは保護者のアンケート,そのあたりをもとにしながら1年間の検証を行っていきたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 212 ◯委員(小林るみ子) 知肢併置についてはいろんな考え方があると思うんですけれども,大規模校での知肢併置というのは非常に問題があると私は思っています。そういう意味では,その検証をしなければ,これからますますそういう方向にいこうとする嫌いがありますので,ぜひその検証は行っていただきたいと思っています。  それと,今度残った北校舎の方です。旧友生養護学校といいますか,そこに10人子供たちが残るというふうにお聞きをしているんですけど,例え小さくても,やはり支援学校の機能は残していかなければいけないというふうに,教育委員会の方も恐らくお考えだと思うんですが,聞くところによりますと,今の段階で給食の対応ができていない。それと,看護師が配置ができそうにもないという,そういう2点をちょっとお聞きしているんですけど,その現状をお知らせいただきたいと思います。 213 ◯片山教育委員会事務局担当部長 先生ご指摘の友生支援学校の住吉分校でございます。今,現状で,児童・生徒のあらゆる手段を使いましても,やはり健康状態等によりまして,住吉分校に残られる方,13名ほど予定をされてございます。  当然のことながら,その13名の方に対しての教育ということをやっていくわけですけども,その中で給食という対応ですね,これにつきましても当然,給食を提供するという形になってございます。それにつきましては,今,現状では友生支援学校の本校で調理したものを運びまして,昼食として提供するという方向で,今,調整を行っておるところでございます。  また,看護師の配置につきましても,当然,配置する方向で現在調整を行っているところでございます。  以上でございます。 214 ◯委員(小林るみ子) 給食の方なんですけれども,隣の住吉小学校からは無理だということで,新友生支援学校の方からというふうにお聞きしているんですけども,運ぶ時間を入れますと,給食指導の時間がなくなるんではないかという,そういうことを心配している保護者の皆さん,教員の皆さんがおられます。その辺のところが,多分もうおわかりだと思うんですけども,それを踏まえた上で新友生支援学校から運ぶということでもう決めてしまっているのかどうか,そこら辺ちょっとお聞きしたいのと,看護師は,何か今もう今までいた方たちがやめてしまったというふうに聞いていますので,そこら辺は早急に募集をしなければいけない──多分募集していると思いますけども,何らかの手を考えて,やはりちゃんとした配置をしていただかないといけないと思うんですが,その2点,もう1度お聞きしたいと思います。 215 ◯片山教育委員会事務局担当部長 給食につきましては,先生ご指摘のように,本校から運ぶという形で,今,保護者の方とお話をさせていただいています。もちろん運搬時間がかかりますので,そのあたりについては,早期に本校で調理をしまして,運搬時間をできるだけ早めまして,通常であれば12時というのが昼食の時間になろうかと思いますんですけども,それに近づけるような形で,今現在調整を行っておりまして,その部分については,後日,保護者の方にもまたお話をさせていただくというふうに聞いてございます。  それから,看護師の配置につきましては,これも4月からもう行うということでございますので,早急にあらゆる手段を使いまして手配をさせていただくということで,準備をしたいと考えております。  以上です。 216 ◯委員(小林るみ子) 最後にしますが,13人の子供さんたちというのは移りたくても,行きたくても行けない重度の子供さんが多分多いと思うんです。そういう意味では,給食も手がかかるというふうにも思っていますので,こういう方法が最良なのかどうかというのは,本当にもっと検討していただかないといけないと思うんですが,子供たちにとって支障のないように,そういう教育環境を3月末までに必ずつくっていただくということの努力はしていただきたいなと思っています。また,3月のこども委員会のときに,また質問させていただこうと思っています。 217 ◯委員長(森下やす子) 他にご発言ございますか。 218 ◯委員(大井としひろ) 3点,ちょっとご質問します。  まず1点目が,前々回の委員会でトイレの話をさせていただいたと思うんです。小・中学校の子供たちがトイレに行かない,うんちをしないというようなことでお話をさせていただいたら,そのときに当局の方から調査をしたいというようなお話もあったように聞いておりますけれども,その調査の結果──調査をされたというのを聞いておるんですけど,その結果をちょっと教えていただきたい。  2点目が,図書館の関係です。  神戸市には,図書館がたくさんあるわけですけれども,実は,私がおります須磨区には,神戸市立の須磨図書館ともう1カ所北須磨文化センター図書室というのがございますけれども,この北須磨センター図書室で,住民の方からちょうど衆議院選挙のころだったと思うんですけれども,ほかの図書館はインターネットでK-libネットというんですかね,そういうのができるけれども北須磨はできないと,もっと便利な図書館にしてほしいというようなお話があって,図書館の担当の方とお話ししたんですけど,その辺の検討結果というか,そこでは改善するというようなお話があったんですけど,どんな結果になったのかお聞かせいただきたい。  3つ目がいじめ・体罰の関係です。  新聞では,去年あたりから高校・中学,神戸市でもあったというニュースがあるんですけれども,その前に今,大津の問題,桜ノ宮の問題,そして,今は全柔連のJOCのというような大きな問題まではらんでおるんですけれども,神戸市でも同じように体罰やということであるんですけれども,その辺のところの教育委員会のちょっとご見解というのをお聞かせいただきたいと思います。  私は須磨区なんで,須磨区の中学校の体罰の関係は,校長先生とも小林副委員長と一緒に学校にもお伺いをさせていただいて,その辺の経緯とかもお聞きしましたけれども,ちょっと教育委員会の方から,どういうあれなのか。何か間違っている──小林副委員長──ごめんなさい,済みません,大きな間違いをしてごめんなさい,伊藤副委員長とご一緒に行かせていただきましたんで──ごめんなさい,済みません,ごめんなさいね──その辺のところの経緯も含めてちょっとお聞かせいただきますか。3点お願いします。 219 ◯森岡教育委員会事務局担当部長 まず,1点目のトイレのアンケートの結果でございますが,昨年の11月の28日から12月24日にかけまして,抽出で小学生約1,000人,中学生約500人,合わせて1,500名で調査をさせていただいております。  その結果,影響の大きいところだけをちょっとかいつまんでお話しさせていただけたらと思っていますが,まず,「学校のトイレでうんちをしますか」ということにつきましては,「する」という子供が小学生で45%,中学生で25%でございます。「しない」という子が小学生で54%,中学生で74%,合計で約61%。「我慢したことがありますか」ということに対して,「ある」という子供が,小学生が26.8%,それから中学生が約30%。その理由は何かというようなところまでお聞きしておりますが,委員の指摘されておりますように,「和式トイレが苦手」というのが,小学生が45%,中学生が約38%。そのほかには,やはり「トイレが臭い」「汚い」,それから「恥ずかしいから」「からかわれそう」というような内容がそれぞれ10%前後ございます。あとは,「学校に新しいトイレができるとしたらどちらがいいですか」というようなことで,「洋式がいい」という方が,小学生88%,中学生が80.9%というような回答になっておりますが,ややちょっと私どもの予想と少し違っていたのが,女子の方が洋式を望む率が少し低いと,むしろ和式の方を残してほしいというのが,女子の中学生の方からはアンケートの結果としては多かったというのが,ちょっとそういう成果は出ております。 220 ◯川端教育委員会事務局中央図書館長 図書館の件につきまして,ご答弁させていただきます。  現在,北須磨文化センターで,私どもの図書の予約の受け取りをしようとすると,文化センターの方まで出向いていただいて,そちらの端末で文化センターの職員が入力して受けておるというような現状がございます。ほかの図書館では,自宅のパソコンから入力して,近所の図書館に予約本を取り寄せるということが可能なんですが,ここの北須磨につきましては,その点ご不便をおかけしてございます。関係のところとも今調整に入ってございまして,今後システム改修等が必要でございますので,お時間をいただいて,来年度,25年度の夏ごろには何とかできるんではないかという,今,工程を組みつつございます。  以上でございます。 221 ◯林教育委員会事務局指導部長 いじめ・体罰の見解はということでございますけど,主に体罰のお話かなというふうに考えてございます。いじめにつきましては,全国的な問題の発生以降,子供の人権を守る,命を守るという姿勢で,子供たちを見守りとともに,先生方の資質の向上に努めてきたわけでございまして,これを絶対に許さないという姿勢で取り組んでございます。  その後,今年度,昨年の末に体罰の問題が出てまいりましたが,これは子供たちを守る教員が子供たちに暴力を振るうという,あってはならない,ご存じのように学校教育法では体罰は禁じられておりますので,体罰はいかなる場合においても禁ずるという姿勢で臨んでおります。体罰が発生した場合には,報告を求め,それを委員会の方でも確認をした上で事実の認定をするというようなことを行ってございます。  以上でございます。 222 ◯委員(大井としひろ) そしたら,最初のトイレの関係からお話をさせていただきます。  トイレの関係で,前回,前々回の委員会のときにご質問させていただいたときには,教育委員会はえっというような顔をされておられましたけれども,実際に子供たちからアンケートをとると,やはり結構我慢しているというか,学校のトイレは苦手やという子がたくさんおるというのがこの調査でわかったのかなと。なおかつ,和式というのが,もう9割以上の子供たちは洋式のトイレを自宅では使っておられるということであるわけなんで,ぜひ早急にこのトイレは学校の耐震化とか,空調の関係とかと同列で,至急やはり洋式化というのは検討されて,進めていただきたいと思うんですけど,その辺ご見解があれば。  女子トイレの関係で,女性はどうやという話は,多分,便器のところがほかの方が使われたやつをまた自分が使うというのが,衛生的にというのが,多分,今の子供たちの感覚なのだろうなという,そういう気で今聞いておったんですけども,やはりその辺のところも,今はそういうこともフォローできるような,そういう便器もあるやに聞いておるんで,そういうのも導入するというのも検討されて,考えてみたらどうですか。それが1つ目。  それから,2つ目の北須磨文化センターの図書室については,夏ごろには改修していただけると,その言葉を信じて,それで了とさせていただきますけれども,やはりその辺については広く地元地域の方々にも周知の徹底もしていただいて,たくさんの方々に使っていただけるように,ただシステムを入れて終わりじゃなくて,たくさんの方に使っていただかないと意味がないんで,市民の方々からそういう声もありましたけれども,今後,そのシステムを導入していただいて,たくさんの方々に本を読んでいただく,それはやっぱり大事なことだと思うんで,その辺はよろしくお願いしたいと思います。  3つ目のいじめ・体罰の関係ですけれども,この問題,今すらっと行ってしまわれたんで,もっと教育委員会としては,長々と話をしなきゃいけない問題ではないですか。中学校の校長先生とお話をしたときには,もっとその体罰とか,先生が子供に手を出したその前後の話を聞くと,いろいろ問題があるなというのも感じましたけれども,そこの話はそちらのもう少しお話を聞いてからしたいと思うんで,もう少し具体的にお話をしていただかないとということで,以上3点,終わります。 223 ◯森岡教育委員会事務局担当部長 学校のトイレ整備につきましては,前回,前々回でしたかね,委員会でもご指摘ございましたように,神戸市といたしましても,とにかく耐震化ということに精いっぱい取り組んでまいったわけですが,その耐震化の中でトイレの整備も行ってきたところでございますけども,できる限りこのアンケートの結果を待つまでもなく整備をいたしたいというふうには考えております。  幸いといったらおかしいんですが,委員のご指摘にもありました小林製薬との比較で行きますと,小学生で「うんちを我慢したことがありますか」という答え,小林製薬では全国では50%近くあったんです。これは神戸では,小学生は26%程度ですので,神戸の先生方,一生懸命その辺はよく指導していただいているのかなと思って喜んでおりますが,整備につきましては,できる限り早くというようなことで,先生もご承知のように,昨年度,国の予備費の方を使いまして経済対策ということが行われているわけですが,これにつきましては,近々発表されます補正予算の方で,トイレの整備というものも入っておりますし,さらに今回大型の補正もなされておりますので,これは先生方のお力もいただきまして,今,国に働きかけているところでございますので,これについても非常に国の方からも前向きなお答えをいただいていますので,できればもう5カ年程度でトイレの方の整備も進められるようにしていきたいなというふうに考えているところでございます。 224 ◯林教育委員会事務局指導部長 少しはしょりましたので,申しわけございませんでした。  昭和50年代の暴力が暴力を生むような学校現場の荒れの状況から,神戸の教育といいますのは,子供たちに寄り添って人権を認め,それを命を守りながらはぐくんでいくという教育に転換をしてまいりました。数十年かけて体罰あるいはいじめの問題も少しずつ数が減ってまいりまして,神戸らしい特色のある教育が進められておるという現状ではございます。  昨年度,中学校あるいは高等学校におきまして,体罰の事案が発生いたしました。被害に遭われた子供の心情はいまだ思いやるところはたくさんございまして,そういった指導の手法をとらなければならなかった教員の質の低さといいますか,そのことにつきましては,子供・保護者の皆さんには本当に申しわけなく思っております。  本来,指導といいますのは,子供たちの心情に寄り添って,言葉で,あるいはみずからの態度で導いてやるというのが本来の教育の姿であろうと思います。一時の感情で,特に今回事案を起こしました先生方は,同じく,ついかっとなってという言葉を使っておりますけれども,みずからを律することができずに,その指導の中でかっとなって手を出すということは絶対にあってはならないことだというふうに考えてございます。  このようなことが,過去,暴力が暴力を生んでいた時代から現代に至る神戸の指導の歴史の中で慎まれてきたはずであったにもかかわらず発生したということに対しまして,非常に責任を感じておりまして,強い姿勢でその先生方の資質の向上に努めてまいりたいと考えております。具体的には,先生だけに話を聞くんではなくて,保護者の方にもアンケート調査を行って,神戸市全体の実態を解明した上で,早急に手だてをしたいというふうに考えてございます。  文部科学省が4月末をめどに実態の調査をしなさいという通知が来てございますが,本市はさかのぼりまして,できるだけ早目に,しかも保護者とともに,この実態の解明と,それからそれを受けまして具体的な手だてを打ってまいりたいと,具体的な内容につきましては,当然研修は必要なことでございますが,学校現場に任せるのではなくて,それを確実に事務局の方でチェックをして,不十分なことがあれば再度研修にこちらから出向いていく。あるいはそういった問題の解決や相談のための現在もございますサポートチームの充実,こういったことも考えてございます。いずれにいたしましても,非常にあってはならないことが続きましたので,早急に対応をとってまいりたい,このように考えてございます。  以上でございます。 225 ◯委員(大井としひろ) 最初のトイレの件は,部長の方がご説明いただいた形で5カ年で早急に対応していただけるということで,ぜひよろしくお願いしたいと思います。  いじめ・体罰の関係ですけれども,私は須磨の関係で,直接校長先生ともお話をさせていただきましたけれども,お聞きしますと,やはりそこにはいろんな状況が絡んでおられたんやなという,まず1つが,先生方大変お忙しい,本当に子供たちだけに向かって仕事ができているかというと,いろんな意味でお忙しい,その中で真正面から子供たちと向き合っていく時間が不足されているんだなというのはつくづく僕は感じたわけなんですけれども,その中で,今回の須磨の案件で申しますと,やはり1年の担任の先生がガラスが割れたということで,子供が来られて,その子供をぽこっとやったというようなことになっておるわけですけれども,よくよく聞いておりますと,その1年の担任の先生は,障害の子も抱えたクラスで,その障害の子供の──本来であれば補助員というか,ボランティアの方々がついてするべきところが,もう小学校の時代にはそれなりにしていただいたボランティアの方々が,中学校になって高齢にもなったということで,そういうボランティアの方がおられなかった,そういう子供のお世話をトイレでしておったときに,そういうガラスが割れたとかという事態になったというようなことを聞いておりますと,やはり何もかも先生にその辺のところを押しつけてしまっている,そこのとこの問題ではないのかなと。校長先生にお聞きすると,そういうボランティアの方々はどういう形でお世話をしていただけるんですかというと,中学校がとか校長がとかおっしゃっておられましたけれども,なぜ教育委員会全体でその辺のところを面倒を見るとか,そういう子供がおるんであれば,そういうボランティアの方々なり,補助員がついていない,つけられない,その辺のところというのは,やはり教育委員会もその辺は全面的にバックアップされないと,すべて子供の世話を先生方がして,そしていろんな意味でお忙しいというか,大変やなと聞いていても思いましたし,それは精神的にもまいってしまう,そして不安定になってしまうのも無理からぬ話しかなというような感じで聞いて帰ってきたんですけどね,やはりその辺の,僕は具体的に余り,ぼやっとした言い方しかしていませんけれども,そちらの言ったことについてはわかっていただけると思いますけど,その辺についてどうお考えですか。 226 ◯林教育委員会事務局指導部長 今ご指摘の内容につきましては,詳細こちらも聞いてございまして,結果といたしまして,ガラスが割れたよと先生に言いに来た子供について,その態度がということで手を出してしまったと。子供たちには,何かあったらすぐ先生に報告をしなさいということで言いに来た子供に手を出したということについては,本人も非常に反省をしておるというふうに聞いてございますが,先生方の多忙感,多忙感というよりも多忙な実態というのは,確かに理解をしてございます。  発達障害の子供たちだけではなくて,あるいは障害のある子供たちの対応だけではなくて,ときには保護者の要望あるいは地域の要望が授業中であれ,休み時間であれ,放課後であれ,間断なく学校の方にさまざまな問題が投げかけられてくると。それにつきまして,先生方が組織的に,あるいは役割分担をして対応しておるということでございますが,その数がだんだんふえてきて,一生懸命やればやるほどその対応に時間がかかるという実態もよくわかってございます。  先ほどのお話は,特別支援の支援員の問題かと思いますが,ニーズが非常に高うございまして,当初は,事務局の方で調整をしたり,あるいは優秀な方を紹介したりしてございましたが,全市的な展開となると,なかなか人数の掌握もままなりませんで,登録されている方を吐き出してしまった後は地元の方で学校の方で地域の実態にあわせてお探しをいただけませんかと,あるいは我々の方の人脈も探してみますけど,校長先生の方でどなたかお近くにOBの方等お知り合いがおりましたら,その方に声をかけていただけませんかという形で支援員を配置しているのが実態でございます。できることであれば,そういった1カ所にデータを蓄積いたしまして,すぐ対応ができるような膨大な人脈がそこにあればいいわけですけれども,なかなかニーズの高い支援員につきましては,我々の方でご紹介できる数が限られておるというのが実態でございます。大きな課題だと,そこの部分は感じてございますので,今後ともそこにつきましては努力してまいりたいと思っております。  以上でございます。 227 ◯委員(大井としひろ) 先ほどの給食の話のときにもちらっとしたんですけれども,地域の子供は地域で育っていくというような,そういうやっぱり教育というのは大事じゃないかなということで,須磨の校長先生も,そういう意味で,校長先生はまだ赴任して来られて2年足らずで,地元の皆さんともなかなか顔も,とかということで,2年たったんで,今,地元の老人クラブとか,そういう方々ともお話をしていただいて,周辺の小学校が3つぐらいあるらしいんですけど,小学校の周辺の皆さん方と一緒になって小学校・中学校を皆で,地域も含めてそういう連携して意見交換とか,そういう場を持って進めていこうということで言っておられました。  たまたま,その次の週ぐらいやったと思うんですけど,先生とお会いした後に,老人クラブの60周年のそういう記念行事があって,区長以下皆さんとご一緒で,老人クラブの皆さん方とも一緒だったんで,そんな話をさせていただくと,皆さんもこぞって協力したい,そして,みんなで子供,自分らの孫を見守っていきたいというようなお話があったんですけれども,やはりこういう地域のみんなで見守っていくというような,そういうことも大事ですし,先生方,今,本当にお忙しい,聞いていたら,いろんな毎日の子供たちとの日記交換とは言いませんけど,そういうのから,朝,子供が何人出てきて何人休んで,インフルエンザは何人やとか,それをその日のうちに報告せなあかんのですかね。何かそんなんから何やかんやで忙しいというのは聞いておるんですけれども,特に最近いじめや体罰やとか桜ノ宮の話とか大津の話とか,今テレビとかいろんな話を聞いておりますと,同じようなことが言われておるんですね。  この前,これは私の同僚の県会議員からお聞きしたんですけれども,スウェーデンの話をされまして,スウェーデンではもうまさに事務的な,庶務的なことはそういう事務を専門にする方々がおられて,先生は本当に子供と向かう,それが先生の役目というような,完全に分けてやっておられるというような,そんなシステムがあると。多分そちらではそんなスウェーデンの話とか教育事情というのは,多分もう調査されてわかっておられるんだと思いますけれども,そういう意味でいくと,これは神戸市の教育委員会だけの話ではないとは思いますけど,もっと大きなところで考えていただかなきゃいけない話だとは思いますけれども,しかし,神戸市の子供たちがそういう形で,大変忙しい先生方の中で,子供たちがということになっておるというのは問題だと思いますし,その辺少しでも神戸市の教育委員会として改善していこうという,そういう余地はあるのか,そして,そんなことを考えておられるのか,ちょっとそこだけお聞かせいただけますか。 228 ◯林教育委員会事務局指導部長 今のお話は中学校の話だけではないのではないかなと思っております。幼稚園から小学校・中学校あたりまで,いわゆるその発達段階に応じて子供たちが乗り越えていかなければならない,あるいは身につけていかなければならないことに携わる大人がどれだけかかわってやれるかという環境をつくってやるということは,とても大事なことだと思っております。  スウェーデンであったり,アメリカやオーストラリアの教育事情と日本は大きく異なっておりますし,特に,神戸は,部活動も含め,本当に朝から晩まで子供たちに先生方がかかわることで,神戸の特色ある教育は推進されておると,そういうふうに自負しておる部分もございます。  ただ,忙し過ぎてさまざまな課題があるということもございます。神戸っ子応援団を含めまして,地域の方々にお助けを願うばかりではなくて,教員のOB,あるいは教員を目指す若い人たちをその教育現場に呼び込むような施策,これは本来ボランティアになろうかと思いますけれども,交通費ぐらいはということでさまざま打ってまいりました。  小学校の中学年ぐらいから,今ご指摘のような問題も非常にクローズアップされてございますので,できましたらこの子供たちの理性や感性が目覚める小学校の中盤以降中学校にかけて,そういった人的な配置が行えて,特に規範意識,人間関係こういったものに重点的にかかわれるような人材をサポーターとしてつけられるようなことを考えてまいりたいと思っております。地域の力も本当に大切でございますが,地域の力だけで足りないといった場合に教育委員会が汗をかく部分も必要かと考えてございます。  以上でございます。 229 ◯井川教育委員会事務局担当局長 学校の多忙化対策という点のご質問がございましたので,その点につきまして少しご説明いたします。  前から教員の多忙化というのはずっと言われていて,平成20年に実は多忙化対策ということで,教育委員会全体の中で,例えば学校現場にいろんな資料を要求する,あるいはそういったものを縮小できないか,あるいは会議の縮小をできないか,こういった取り組みを実はしてきたわけなんですが,それでもまだ多忙感あるということで,実は今後各学校で,それぞれの学校の中の例えば学校の中での教員の役割みたいなものをこう分担を決めたりしている公務文書というのがございます。これの中の見直しをできないか,例えば2つひっつけられないか,あるいはこれをやめることはできないか,こういったことでさまざまなケースがあると思います。小学校・中学校でモデルケースを定めて,その中で全市的に展開できるようなことをやっていこうと,こういうことを今計画をしております。  それとか,あと平成21年からですかね,導入いたしましたKIIF──いわゆる先生方1人1人パソコン1台配置しておるわけですが,これの平成26年から新たな展開に活用できないかと,一応5カ年計画で今KIIFを導入していますので,その後の第2次のKIIFですね,これを活用した,いわゆる事務の省力化等,こういった取り組みができないかと,これは来年度十分に我々の中で現場の意見も聞きながら検討していきたいと,このように考えております。  以上です。 230 ◯委員(大井としひろ) もう最後にしますけれども,先生方は教え子とおっしゃるんですね,要は自分の教え子,やはりすごく悪い子も優秀な子も目立たん子もすべて教え子なんです。先生方はそういう言い方をされて,すべてが自分の教え子で全部かわいいと思っておられる。そんなかわいい子に,暴力はいけませんよ,暴力は絶対いけないんですけれども,そこであえて手を出されるというのは,やはり我が子だと,教え子,我が子というその思いが余って出されたんだと思うんで,そういう先生方というのは,逆に言うと,本当に熱意のある先生方だったと思うんですね。だから,暴力,体罰,それはだめですよ,絶対だめですけど,そこのところでそういう先生方が厳罰に処されるとか,そういう──それはその中身によっては,それは当然のこともあるでしょうけども,そういうことも含めてぜひ熱心な先生方が熱意をそがれてしまう,事務的な教育環境になってしまう,これは最悪神戸の子供たちにとっても,神戸の将来にとってもよくないことだと思いますんで,ぜひそういうことのないような,そんな形で心と心が通うような,本当に教育委員会も先生方も子供たちも地域のPTAの皆さん方も,そして老人クラブや婦人会やその地域で見守っている皆さん方とも心が通っていただけるような,そんな神戸市の教育環境をぜひつくっていただきたいということだけお願いして,終わりたいと思います。  以上です。 231 ◯委員長(森下やす子) 他にご発言ございますか。 232 ◯委員(橋本 健) まず,今,体罰のお話があったんで,ちょっと体罰の件で私もちょっと述べたいんですが,体罰となると絶対体罰ですわね,いかんことですけども,その体罰の定義,何をもってして体罰か,これよくある議論だと思うんですが,これちょっと教えていただきたいんです。というのは,例えば,グーでどついたら,これは体罰だと。わかりやすいですが,中には,正座をさせても体罰だという人もいますわね。外でずっと長時間正座をさせるのも体罰だと。じゃあ,襟首をつかむのが体罰なのかどうなのかも含めて,これ当然,事情に応じて異なる部分というのもあるのかなと思うんですね。原因が何なのか。あるいは,そのときの環境がどうなのか。  私も一度だけ,私が自分の塾をやっていたときに,生徒の襟首をつかんだことがありまして,それは別にどついたわけじゃないんですよ。どついたわけじゃなくて,襟首をつかんだ。それはどういう事案だったかというと,教室に置いている傘をばきばきに折った生徒がいたんです。理由はよくわからないです。ばきばきに折ったんです。女の子は大泣きですわ。女の子は大泣き。で,私は問い詰めて,これは要は謝罪せえと,おまえは何でこういうことをしたんだと,謝罪せえと言ったときに,その生徒は笑ったわけですね。それこそよく似た事案かもわかりませんが,笑うわけですわ。笑って何が悪いんだというような態度をとった。私は,このときに,かっとなったのかどうかわからないですよ。かっとなったかどうかはわからないですが,襟首をつかみました。もし,ここで私が皆さん方にかっとなって襟首をつかんだですという説明をすれば,先ほど,まさに教員の資質の問題ですわね,自分の力のなさをかっとなり抑制する,コントロールすることができなくなった末の体罰だという話になりますが,これ私はかっとしていなくて,ここでこの生徒を一定の有形力を行使してでも,みずからの行為を反省させなければならないという考えに基づいて襟首をつかんだら,これは体罰になるのかどうか,ちょっと教えていただきたいんですけど。 233 ◯林教育委員会事務局指導部長 まず,体罰とはということでございましたが,文部科学省の通知によりますと,このような文言がございます。校長及び教員につきましては,子供たちに教育上必要があると認めるときには懲戒を与えることができるんだけれども,体罰は禁じておるという文言の中で,「教員等は児童・生徒への指導に当たり,いかなる場合においても身体に対する侵害,肉体的苦痛を与える懲戒である体罰を行ってはならない。」このような文言がございます。  身体に対する侵害といいますのは,もちろん一般的にたたいたり,殴ったり,けったりというようなことも含めてになるかと思います。それから,肉体的苦痛を与える,これもどの程度が肉体的苦痛かということでございますが,例えば正座や長時間の直立,こういったことも体罰としてとらえられております。  ただ,児童・生徒への懲戒がどの程度まで認められるかについては,機械的に判定することは非常に難しいという表現もございますし,先ほど委員の方から有形力という言葉もございましたけれども,有形力というのが一体何をあらわすのか,体の接触という意味で危険を回避するために子供たちに有形力を行使する場合,あるいは危険なものを持って振り回しておる,暴れ回っている子を体をもって制止する場合,こういった場合には体罰とは当たらないであろうという今の国の考え方でございます。  以上でございます。 234 ◯委員(橋本 健) 実は,私どものところに,もちろんご報告に来ていただけるケースとかあるわけですね,こういう事案がありましたというご報告を受ける際に,要は体罰事案がありましたという,こういうご報告を受けることがほとんどです。こういう事件がありました。体罰事案です。この体罰という言葉を乱発するのは,僕は大きな問題があると思っていましてね。体罰って1種類の言葉ですわね,1つしかない言葉だけども,起きている事象というのは千差万別,山のようにその状況に応じたものがあるわけです。ところが,これが新聞でも何でもいいや,ぽっと外に出ると,全部同じ事件にとらえられてしまうわけですね。まるでもう鬼のような先生,鬼畜みたいな先生ばかりがまるでいるかのような,そういう印象すら与えかねないわけです。  私は体罰に該当するかしないか。いや,しかし,皆さん方定義されているわけでしょう,一応は。一応は定義されて懲戒処分にするのか,あるいはその手前の注意とか訓戒とかいう処分でとどめられるかわからないですが,どこの機関がそれは認定されているわけですか,皆さん方の中で。 235 ◯井川教育委員会事務局担当局長 教育委員会の中で,いわゆる懲戒処分の──何ていう名前でしたかね,審査会,懲戒処分審査会という会をつくっております。これはいわゆる部長級職員,それと,例えば関連職員というとおかしいね,部長級と課長級の職員とで構成し,その中で議論をしております。また,そこにいわゆる学校運営,事故・事件等に詳しい弁護士の方のご意見もちょうだいしてということで,方向を決めております。  以上です。 236 ◯委員(橋本 健) 先ほど実は答えがなかった。その人たちが私の先ほどの事例を審査すると,どういう結論になりますかね。やっぱり処分の対象になりますかね。 237 ◯井川教育委員会事務局担当局長 襟首をつかんだという部分ですね。それはどんな形態でどうこうというのをすべて考えないといけないんですが,いわゆる襟首をつかむということをする必要性があったのかどうか,その辺一応論点となってまいります。  答えとしてどうかということですか。同じようなケースが,実は今回ございました。ただ,いわゆる地公法上でいう懲戒処分とまでは当たらないという,それより軽い分になっております。 238 ◯委員(橋本 健) どういう事案があったか知らないですが,例えばその私の例ね,その処分の程度は知らないですが,それはいわゆる体罰に定義されるわけですか。わかりますか。処分の重軽は聞いていないんです。やっぱり体罰だと言われちゃうのか,私は。ということを聞いているわけです。 239 ◯林教育委員会事務局指導部長 先ほどの考え方の中にちょっと追加させていただきますが,文科省の判断の基準の中にこういう文言がございます。「当該児童・生徒の体罰に当たるかどうかという判断に当たっては,その当該児童・生徒の年齢・健康・心身の発達状況,当該行為が行われた場所的及び時間的環境,懲戒の様態等の諸条件を総合的に考え,個々の事案ごとに判断する必要がある。」と,文部科学省が申しておりますのは,この1文になります。  これに見合いまして,先ほど,いつ,どこで,どのようなことが,どういう経緯を経て行われたのかということを審査をして判断をするということになります。その行為1つだけをもって,それを有形力ととるか,体罰ととるか,暴力行為ととるか,今申し上げましたさまざまな条件をトータル的に判断をして結論を出します。  以上でございます。 240 ◯委員(橋本 健) その1つ1つを言ってもいいんですが,実は,この認定というのか,審査というのは非常に重要だと思っていて,私は。何でかと言うと,要はそれだけあいまいな定義でやらなきゃいけないわけですよね,教育上必要があったかどうかも含めて。その議論がどのようにされているのかって,我々は一切関知できていないんですよ,今のところ。中には当然,それは先生余りに気の毒やろというケースもあるはずでしょう,多分。絶対に皆さん方の中では,軽い処分より重い処分にした方が絶対に責任を問われないわけです。だって,みんなが納得するから。その事情を知らない人たちはね,その体罰があったとしたら処分されて当然だという経緯は当然あるんだけども,その内情まで実は我々,特に我々議会の人間ですから,本当は知りたいですよね。どういう事案で具体的にどうあってということで,こういう──何だろう──審査会の中での認定のもとでこういう処分になったよということを,できれば津々浦々ご提示いただけるようなものを出していただきたいなと思います。それで,ここでも議論ができるようにしていかないと,私は何が問題かって,先ほどお話にもありましたが,手に負えない生徒がたくさん出てきているという事案もいっぱいあるけども,もうね,こんなことになってきたら,手をかけられない先生腐るほど出てくるでしょう。軽微のものも含めてですよ。  先ほど私が襟首をつかんだことが,即座に体罰だみたいなことにはならないとおっしゃいましたが,しかし,もしなっていたとすると,恐ろしくて先生は生徒の襟首すらつかめないわけですよね,その処分を受けることになってくると。これで果たしてまともな教育ができるんですか。何度も言うように,私も体罰は大反対ですよ。どついたり,けったり,桜ノ宮高校なんていうのは常軌を逸していますわね,40発も30発も殴るというたら,常軌を逸しています。あんなん刑事事件ですわ,はっきり言って。そんなもん体罰云々の話じゃないんだけども,しかし,有形力の行使っていうのは,よくどこで使われるかというと,刑事訴訟法で使われる言葉ですよね。要はお巡りさんが被疑者というか,怪しい人に例えば肩を持つことができるかとか,そういうところでよく使われる。要はその罰するべき行為に当たるかどうかわかんないけど,とりあえず体が触れたというような行為に使う言葉なんだろうけども,そういうことをちょっと上手に使っていって,事件・事案がしっかりと認定されてから体罰なら体罰,体罰でないならば,後ほどあれは体罰事案ではありませんでしたなんて,一度でもこの体罰という言葉がばっと走っちゃうと,もう先生やってられませんから,はっきり言って。ですので,もう少し慎重に事案に対する表現方法等も今後考えていっていただきたいと個人的には思いますし,その審査の内容ももう少しわかるようにって,別に市民の皆さんにわからなくてもいいかもわからないですが,少なくとも議会の人間にはわかるようにお示しをしていっていただきたいなと思います。  で,先生もやっぱり守ったらんと,こんなんもう絶対教育なんかできませんよ。何遍も言う,暴力は僕も大反対。大井先生も何度も重ねておっしゃいましたけど,いわゆる体罰なんて僕は大反対だし,それは断固として認めないけども,変な話──ごめんなさい,私の例で挙げて,私の個人的なことで言うたら,あの程度で体罰やと言うたりなんかしたら,先生絶対やってられませんから。そうでしょう,理由もなくぼきぼきに傘を折って,泣いている女の子がいて,おまえ何でこんなことするんだと問い詰めたら鼻で笑うんだよ。本当にグーで殴ったろかと思ったんですけどね,それはあかんと思って襟首をつかむにとどめたんです,コントロールして。しかし,これをしないと,その子の将来どうなるんだという話なんですね。その子っていうのは,事件を起こした子ですよ。なので,私はこのことについて,もう少し何らかの現実的な答弁をいただきたいなと思います。ましてや指導部長,現職の先生をされていたわけでしょう,教育委員長も。なので,多分わかってはると思うんですよ。僕ら,多分僕らより上の先輩どれだけ体罰を受けてきたか,それやったら。襟首つかまれたことなんか,数え切れませんし。グーでどつかれたことも数え切れませんし,体にあざが残るような体罰を受けたことも多々あります。これをすべて本当に体罰やというならば,これ問題だと思います。それでもあかんもんは含まれたと思うけど,そこの審査・認定というのは,もう少し教員がちゃんと指導できる,手にかけることのできる教員でいるための──何だろう,守ってあげられるような環境をつくってあげられへんのかなというのをちょっと述べてみたいんですけど。もしお答えがあれば。 241 ◯林教育委員会事務局指導部長 私も生徒指導,長年やりましたり,そういう怒涛の時代を生きてきた人間の1人といたしまして,ただ,体罰をやって本当に指導がうまくいったとか,子供が生まれ変わったとか,あるいは先生の指導力が上がったということは,実感としては全くございません。  先ほど,教え子という話がありましたが,たくさんの教え子の中で,私がやっぱりまだまだ不十分な時代の教え子は,いまだに私のそばには近寄ってきてくれません。それが,本当に教育の力だと,今思っておりますけれども,その襟首をつかむという状況が果たしてどういう状況であったのか,その指導法しか本当になかったのか,そのことによってその子の命が救えたのかどうか,あらゆることを考えた上で,これは体罰だということになれば,当然懲戒審査会での審査にかかってまいりますし,その懲戒の指針もございます。それに沿って我々粛々とやっていくわけでございますが,それよりも一歩手前のこういった事案がきょう子供と先生の中で接触があって,こういうことがあったんだけれどもという相談は学校から上がってまいります。それにつきまして,今,委員ご指摘のように,これはそういう方法をとらなければ,この子にとっては非常に大きなけがにつながったり,危険な行為につながったりすることで,行為を行ったというふうに判断した場合は,事務局の方から,これは体罰ではないというふうなことも学校へ申し上げる場合もございます。あらゆる場面で想定をした結果,これは体罰だと認めたものについては,その報告書をもとに懲戒審査会にかけておるというのが実態でございます。  以上でございます。
    242 ◯委員(橋本 健) だとすると,私は少し安心するわけですが,その体罰でないと認定されるケースというんは,過去どれぐらい存在しますか。別にそれがだからどうだという話はする気は毛頭ないんですが,どの程度過去ありますか。 243 ◯林教育委員会事務局指導部長 ちょっと数字は持っておりませんけれども,つい最近も1件,中学校の方で,こういう指導でということで外部から指摘を受けましたけれども,いろいろ調べていく中で,それは危険な行為をとめた行為だということで,我々としては体罰ではないという発信をさせていただきました。そう体罰自身の報告が山ほど上がってくるわけではございません。あってはならぬことではございますけれども,ぽつぽつとあった場合には,慎重に現場にも我々も出向いて,直接聞き取りをしたりしながら判断をしているという,こういう現状でございます。  以上でございます。 244 ◯委員(橋本 健) その具体的な例とか,また教えていただきたいと思いますが,今でもそうなんです。結局,体罰じゃなかった例の表現をするときにも,体罰だという報告があって,体罰でなかっただけでも何かいい名称ないですかね。まだ確定しない事案に対する名称というか,呼び方。体罰と言ったら絶対体罰ですから。これは別にこの体罰事案に限らず,僕はいつも思うんですがね,不起訴処分になっているような事件の被疑者といいましょうか,あの人らもえらい迷惑ですわね。1回逮捕されて,まるで犯罪者かのように言われて,実は事実が認定されずに不起訴になっている人たちだってあるでしょう。みんな1回容疑者名で言われて,ということになって,その後何の挽回もできないという機会がいっぱいあるわけで,同じようなことがこの体罰という名のついた事案に触れた先生方に同様の目で向けらえるというのは非常に気の毒だなという思いもありますので,そこはしっかりと精査していただきたいと思います。  もう1つですが,以前,井川担当局長に聞きたいんですが,ちょっと確認です。  前,教員採用試験の件でいろいろと議論をさせていただいた際に,臨時的任用教員が採用試験を受ける際に,その筆記試験を免除されるのは,僕はちょっと納得がいかないという話をさせていただいた際の他都市事例の中で,兵庫県がという話で,私は兵庫県の採用試験の要綱をずっと見ているんだけど,教諭の定義がよくわからないもんだから,なかなか腑に落ちなかったんですが,どうも兵庫県は違うんじゃないかというお話を伺ったんですが,その実際のところはどうか教えていただいていいですか。 245 ◯井川教育委員会事務局担当局長 前回,ご質問に対しまして,私,兵庫県がやっているのでというご回答をさせていただいたと思います。実際に調べましたら,兵庫県の1次の中ではそういった免除という分ですね,いわゆるペーパーの分ですね,それはなかったというふうに後で報告を受けております。  この点につきましては,特に兵庫県との関係,どうしても県の教員採用試験か神戸市かというのは競合いたしますので,このあたりは慎重に考えていく必要があるかなと考えております。  以上です。 246 ◯委員(橋本 健) これはもうお願いにとどめときますけど,ちゃんと訂正をしていただきたいんです。事実と異なることをこの委員会の場でご答弁なさっているわけですから,しかもあのときはあれだけを根拠にですよ,繰り返しますが,他都市事例と例を挙げて,その後,京都府さんもあるやのようにお話を伺いましたが,あのとき事務局の答弁としてはあれだけを根拠に,ほかのまちもやっているからと言っていた,そのまちが間違っていたんですから。みずから訂正をしていただきたいということをお願いを申し上げたいと思います。  ですので,この一件については,私はまだまだ追及をさせていただきますが,本当に真剣に考えてくださいね。いろんな案を今考えてくださっていると思いますが,でき次第すぐに教えていただきたいと思いますし,そこでも意見を述べさせていただきたいと思います。  あと最後に,全国的に話題になりました公務員の退職手当の削減の条例に伴う早期退職者が続出するという案件で,神戸市も今調査を始めたやのように聞いておりますが,その経過をちょっと教えていただきたいんですけど。 247 ◯井川教育委員会事務局担当局長 いわゆる県費教職員,小学校・中学校と特別支援学校におりますが,県が条例を変えておりまして,この3月1日から退職金が削減されるということが施行されるわけです。これにつきまして,各学校に今調査をかけております。2月の12日で集約されると。一定締め切りという言い方はおかしいんですけれど,一応そういうふうに聞いております。その中でどういう形に今後していくのかという,対応をですね,ということを考える必要があるかなと思っております。 248 ◯委員(橋本 健) 了解です。これはもう2月12日にならないとわからないということなので,それ以上議論はしませんが,本当にいないことを祈りつつ,結果がこの制度を導入したというか,この条例を施行した本当に行政の責任というか,それを看過してしまった議会の責任なのかもわからないけども,本当にないことを祈っておりますが,また結果が出たら教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。 249 ◯委員長(森下やす子) 他にご発言ございませんか。 250 ◯委員(味口としゆき) 短く終わります。  今,林指導部長が答えられていた件にちょっと関連してお聞きしたいんですが,この体罰の問題ですね,確かに体罰は教育に当たらないと,その教育効果はないと,そのとおりだと私も思うんです。  それで,体罰が起こった際には,現場の聞き取りをきちんとするんだということを,今述べられたんですけども,実態はどうなんですか。その教師とか生徒とかどの範囲をずっとこう聞き取ってやっていくのか,ちょっと教えていただけたらと思います。 251 ◯林教育委員会事務局指導部長 まず,学校から連絡がありました場合には,学校長に事実の確認をさせます。当然,該当の子供,それから該当の先生,保護者も含めての聞き取りをしてもらいますが,そこでそごがあった場合には,我々が直接出向いて聞き取るという場合もあります。これは保護者からの聞き取りもございますし,保護者が会うのは何だから電話でというケースもございますし,情報の収集としては当事者から直接聞くという手だてをとってございます。ほとんどの場合は,学校が事実を確認してこうであったということで報告書を上げてくるケースが大多数でございます。  以上です。 252 ◯委員(味口としゆき) これ生徒の側からしますと,なかなか言ったらまた次何かこう点数に響くん違うかとか,いろんな思いがあるんじゃないかなと。担任の教師なんかと言うたら毎日会うわけですからね,そこら辺はどう配慮してやっていくんですか。 253 ◯林教育委員会事務局指導部長 これは体罰の件に限らず,あらゆる教育活動の中で先生と子供たちの人間関係というのは,ふだんからその信頼関係をつくるように,これは大前提でございますので,当然,その該当の子対子の問題だけではなくて,集団とその先生との関係もございます。1人の意見だけですべてを決めるわけではなくて,周りにいた子供であったり,ほかの先生方であったり,広範囲な聞き取りが必要な場合も出てきます。もちろん当事者だけできちっと話ができるケースもございますけれども,いわゆる事実が確認できるところまで範囲は広げてまいります。当然個人情報には留意しながらでございますが。  以上でございます。 254 ◯委員(味口としゆき) 終わりますけれども,僕はこの体罰の問題は,学校の一たん外に出れば,はっきり言って手を出せば逮捕されるし,警察ざたになるということが,私は教育現場でやっぱり常態化しているということが本当に大きい問題だと思うんです。それで熱意の余りとか熱心さの余りということが許されるというか,そこが本当に重大な問題だと思ってまして,だから,やっぱり体罰,これは教育じゃないんだということを,今いろんな問題が起こっていますから,これはやっぱり再度徹底もするし,聞き取りの中なんかでも再発の防止にも全力を挙げていただきたいと要望して終わります。 255 ◯委員長(森下やす子) 他にご発言ございますか。  (「なし」の声あり) 256 ◯委員長(森下やす子) なければ,教育委員会の審査はこの程度にとどめたいと存じます。  当局,どうもご苦労さまでございました。 257 ◯委員長(森下やす子) 本日,ご協議いただく事項は以上であります。  本日は,これをもって閉会いたします。  長時間,ご苦労さまでした。   (午後3時57分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission. ↑ ページの先頭へ...